2015年7月27日以前の記事
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ハイテクが士業から仕事を奪う!? 社労士の生き残る道とはHR Techは人事にとって魔法か、それとも脅威か(3/3 ページ)

社会保険労務士の業界では労務管理などを楽にするHR Techの脅威がささやかれている。こうしたサービスを活用し急成長する社労士もいるが、むしろ彼らもアナログな業務の重要性を強調する。

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泥臭く感情的な仕事を

 「うちは『先生業』ではなく『サービス業』。上から目線でなく顧客に対応できる人を採っている」(成澤さん)。こうした人材が生きるのがトラブルに対処する場合だという。

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元SEの社労士、成澤さん。しかしスタッフに求めるのは交渉力

 あるエンジニアの夫婦の子供の保険証を作る際、夫と妻のどちらの扶養家族にするかで申請先の組合と見解が分かれた。妻の方が少し年収が高かったのに組合側は「夫の所属する別の組合に出して」と指示。結局、成澤さんの事務所のスタッフが組合を根気よく説得し、組合間で話し合ってもらってこちらの希望を通すことができた。

 「HR Techを通じて書類を提出しただけなら、組合から『うちじゃない』と返事が来るだけ。いくら手続きを省けても実際に保険証が作れないと意味がない」(成澤さん)

 山本さんも「HR Techで簡便化すべき業務はどんどんするべき」と話す。一方、士業の未来についてこうも強調した。「簡便化できないところ、泥臭く感情的な仕事こそ私たちの生きる価値だ」

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