本当にこのままでいいのか 日本版「フーリガン」の正体:赤坂8丁目発 スポーツ246(2/4 ページ)
サッカーの日本代表が奇跡を起こした。W杯前の下馬評は最悪だったのにもかかわらず、ベスト16入り。しかし、気になることがある。日本代表が勝利するたびに渋谷や道頓堀でバカ騒ぎする集団である。こうした連中は「フーリガン」と呼んでもいいのではないだろうか。
サポーターたちの暴走行為にウンザリ
日本人ならば、西野ジャパンの快挙達成に大喜びする気持ちはよく分かる。かくいう筆者もメディアに携わる立場を忘れ、8年ぶりの決勝トーナメント進出には心の中で何度も万歳を繰り返した。だが、どうしても言っておきたいことがある。東京・渋谷の「スクランブル交差点」や大阪・道頓堀の「戎橋」で日本代表がW杯の試合で勝つたびに大騒ぎを引き起こす“サポーター”たちの暴走行為にはもういい加減、ウンザリだ。
いや、この際だからハッキリと言わせてもらう。ここで大騒ぎする人たちは真のサポーターではなく、もう「フーリガン」と断じていい。スクランブル交差点では以前からDJポリスと呼ばれる警察官が日本代表のW杯での試合後、暴走行為を自重するようにスピーカーで呼びかけながら交通整理にあたることが通例となっている。戎橋でも橋上で飛び跳ねる行為や、道頓堀川への危険なダイブを防ごうと昨晩の試合後も警察が目を光らせ、厳戒態勢を強いていた。
にもかかわらず昨晩の決勝トーナメント進出決定後のスクランブル交差点には太鼓を鳴らしながら我が物顔で赤信号の中を歩いたり、「ニッポンコール」を連呼しながらクルマの走行を邪魔したりする若者たちが大勢集まり、その場が“カオス”と化した。
戎橋付近でも警察の監視の目を盗み、前回のセネガル戦後と同じように大学生ら数人が道頓堀川へダイブを敢行。道頓堀川では2015年に年越しダイブを強行した韓国人観光客が亡くなったこともあるだけに、なぜこのような危険な行為を繰り返すのか理解に苦しむ。また、橋の上で大勢の人が一斉に飛び跳ねを行うと崩落の危険があることから、行政側は禁止行為として呼びかけていたにもかかわらず、約500人が地響きのようなジャンプを繰り返して橋は大きく揺れ動いた。
関連記事
- 登山家・栗城史多さんを「無謀な死」に追い込んだ、取り巻きの罪
登山家の栗城史多さんがエベレスト登頂に挑戦したものの、下山中に死亡した。「ニートのアルピニスト」として売り出し、多くの若者から支持を集めていたが、登山家としての“実力”はどうだったのか。無謀な死に追い込まれた背景を検証すると……。 - だから、本田圭佑は「稀代のヒール」として叩かれる
サッカーのW杯で日本が強豪コロンビアを撃破した。大会前はあまり盛り上がりを見せていなかったが、この勝利で注目度は大きく上がり、ネット上も大騒ぎ。賛辞を送られるメンバーのなかで、逆風にさらされている選手がいる。本田圭佑だ。 - 「男女混合フロア」のあるカプセルホテルが、稼働率90%の理由
渋谷駅から徒歩5分ほどのところに、ちょっと変わったカプセルホテルが誕生した。その名は「The Millennials Shibuya」。カプセルホテルといえば安全性などを理由に、男女別フロアを設けるところが多いが、ここは違う。あえて「男女混合フロア」を取り入れているのだ。その狙いは……。 - 卓球王者の張本が、いまひとつ支持を得られない要因
全日本卓球選手権の男子シングルス決勝で、14歳の張本智和が王者・水谷隼を破って優勝した。最年少優勝の偉業を達成したのに、いまのところ“張本フィーバー”は起きていない。なぜ新王者がいまひとつ支持されないかというと……。 - 「一蘭」にハマった外国人観光客は、なぜオーダー用紙を持って帰るのか
ラーメン店「一蘭」といえば、食事をするスペースが仕切られている味集中カウンターが有名である。珍しい光景なので、外国人観光客も写真を撮影しているのでは? と思っていたら、店員さんに「オーダー用紙を持ち帰りたい」という声が多いとか。なぜ、そんな行動をしているのかというと……。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.