女性社会人に聞くハラスメント体験談 「“手相見るよ”と手を握られる」など続出:「下ネタ言わされる」「後輩に無視される」
女性ビジネスパーソンの7割が職場でハラスメントを受けた経験があるという。どんないじめ・嫌がらせを受けたのか――。
女性ビジネスパーソンの72%が職場でハラスメント(いじめ、嫌がらせ)を受けたことがある――人材会社エン・ジャパンの調査でこんな結果が出た。内訳はパワーハラスメントが76%でトップ。2位はセクシャルハラスメントで44%。3位は精神的嫌がらせを指すモラルハラスメント(33%)だった。
パワハラを受けた経験のある人からは「他の人のミスだったが、自分を名指しで批判する社内メールを社長に拡散された」「社長と異なる意見を言うと、『嫌なら辞めろ。バイトにするぞ』と言われた」「(上司から)あえて仕事を与えずに放置され、精神的苦痛を与えられた」――などの体験談が多く挙がった。
セクハラを受けた人からは、「接待にミニスカートで来いと言われた」「取引先と食事している際に交際相手について詮索されたり、下ネタを言わされたりした」「『手相を見てあげる』と言われ、いやいや手を差し出すと握られ、『こうやると女の子の手を握れるんだ』と言われた」――などの体験談が出た。
モラハラ経験者による体験談は、「上司から『無能』『ばか』などの暴言を吐かれ、『幼稚園児でもできるような仕事ができない』と減給処分を下された」「上司に顔を見られ、『お前は寿退社は無さそうだな』と言われた」――など。「後輩に呼び掛けても無視される。注意すると書類を机に振り落とすなど、物に当たる」と、年下からモラハラを受けるケースもみられた。
こうしたハラスメントを防ぐには、どんな取り組みが必要なのか。調査によると、女性が企業に求める改善策のトップは「社内の意識改革」(60%)。2位は「お互いの立場や考え方を理解し合う」(55%)、3位は「企業文化の見直し」(42%)だった。「社内にハラスメント相談口を設置する」(27%)との意見もみられた。
回答者からは、「上層部は人事部より力を持っている可能性があるため、外部研修などで社外の人間が意識改革・教育をするのがよいのでは」との提言も出た。
調査は5月22日〜6月20日にかけて、エン・ジャパンが運営する女性向け求人情報サイト「エンウィメンズワーク」上で実施。355人の女性から回答を得た。
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