「褒め言葉」はいらない 上司のこんな行動が部下を“前向き”にする!:河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(1/4 ページ)
「褒め合い」の効果が注目されていますが、実践しようとしてもうまくいかないのはなぜでしょうか。企業トップを務めた方が教えてくれた「社員は全員、立派な社会人」という言葉にそのヒントが隠されています。【更新】
特集:「褒め合い」が会社を変える
厳しく指導して若手社員を育てる……という時代ではない。しかし、どのように部下と接したらいいか分からないという人も多いだろう。日本企業では、まだまだ「称賛」が浸透していないのが現状だ。
「褒める」コミュニケーションをどのように実践すればいいのだろうか。難しく考える必要はない。「褒め合い」を上手に取り入れている企業の事例や専門家の話から、いま実践できる職場改革を考える。
今回は「褒める」というテーマで書いてほしいとの依頼を編集部から受けました。褒める……。確かに最近は講演会や取材先でも、
「使える褒め言葉を教えてほしい」
「うちの会社は褒め合うカードを作りました!」
「褒められて人はホントにうれしいでしょうか?」
といった具合に、褒めたい人、褒めている人、褒める効果を疑っている人など、時に堂々と、時にこっそりと打ち明けられる機会が増えてきました。
本屋に行けば「褒める」とタイトルのついた本が「これでもか!」というくらい並び、アマゾンで検索をかけても「すごっ!」と驚くほどたくさんの本が引っ掛かります。
ところが……、編集部によれば「日本企業ではまだまだ『称賛』が浸透していないのが現状だ」とか。なるほど。「そりゃそうだよね」と至極納得。
え? なぜって??? それを解き明かそうというのが今回の魂胆です。
……というわけで、今回は「褒めるのがうまくいかないワケ」と、私の「褒める」に対する正直な意見を書くことにします。
関連記事
- 社内表彰をしても、若手が辞めてしまうのはなぜか
社内表彰などの「褒める制度」を導入している企業はたくさんあるが、それはモチベーションや定着率の向上につながっているだろうか。1000社が導入した「褒め合い」システムを開発した企業に、褒める文化が根付かない理由や称賛の考え方などを聞いた。 - ANAで年21万回も「グッドジョブ!」が交わされる理由
ANAグループが実施している「Good Jobカード」。長年の取り組みだが、近年急激に利用回数が伸び、2017年には21万回に達した。称賛し合う取り組みがここまで浸透した背景には何があるのだろうか。 - 「部下を褒めると育たない」という思い込みは捨てよう
「褒めると育たない」と考える人も多いかもしれないが、本当にそうだろうか。コミュニケーション・ストラテジストの岡本純子さんは「日本企業は“褒め赤字”」と指摘する。時代が変わった今、若い人をうまく動かすためにはどんな考え方が必要なのか。 - レスリング栄氏が溺れた「権力の罠」 根源にある“構図”とは
至学館大学の谷岡郁子学長は、栄和人氏のレスリング部監督解任を発表しました。「権力」を持った人たちの不祥事が続いていますが、権力そのものは悪者ではありません。何が権力を「悪」にしてしまうのでしょうか? - あの大企業も大炎上 「しかるべき手続き」の落とし穴
キリンビバレッジがTwitterで発信し、炎上した「午後ティー女子」。社内で「しかるべき手続き」が行われたはずなのに、なぜ間違ってしまったのか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.