インタビュー
地方が生き残るためには? 四万十ドラマ社長が語る地域おこし成否の鍵:田舎の価値(4/4 ページ)
「日本最後の清流」と言われる四万十川。この流域に、地域おこしで有名な会社がある。「四万十川に負担をかけないものづくり」をコンセプトに掲げ、地域に根ざした事業展開をしている四万十ドラマだ。
地域活性化に必要なものとは何だろうか。畦地さんは「人」だと言い切る。
「その地域のために本気になれる、腹をくくれる人でなければ絶対に成功しないでしょう。外からやってきて、管を巻いて帰っていくような人は駄目。極端に言えば、その土地で死ねる覚悟がある人でないと」
畦地さんがノウハウ移転する地域についても、何よりもまずはそこにかかわる人を見るそうだ。やる気がある、志がある人がいなければ、決してノウハウは伝えないという。
「本気で打ち込んでいる人にこそ、周囲は心が動くわけですよね。地域の生き方を自ら考え、それをやり切る人が一番強いのです。逆にそうした人がいない地域はしんどいでしょうね」
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