保険業界の中で働きやすい企業は? 転職サイト「キャリコネ」などを運営するグローバルウェイが「労働時間」「やりがい」「給与」など6項目を評価した結果、最も平均点が高かったのは東京海上日動あんしん生命保険(5段階評価の3.55点)だった。
週に1回午後5時半に消灯
同社は午後5時30分に終業する日を週に1回設けているほか、1カ月間にわたって毎日午後8時に完全消灯する取り組みを年に4回行っている。厚生労働省から「子育てサポート企業」認定(通称:くるみん認定)も受けている。ITを活用した業務効率化にも注力している。
社員からは「有給が取りやすく、休んでも嫌な顔はされない。上司も同僚も休むし、メリハリのあるいい会社だ」との意見が出た。
柔軟な異動に対応
2位は、同じグループの東京海上日動火災保険(3.49点)。社員の異動を柔軟に受け入れる風土があり、配偶者の転勤時に勤務エリアの変更希望を出すことや、本来は転勤がない職種の社員がキャリアアップのために異動希望を出すことが可能。地域限定の職種から海外部門に異動した人もいるという。
社員からは「妊娠出産に関する制度が充実しているため、子どもができても退職することなく正社員として働ける」「福利厚生がしっかりしている。年に2回、5日間の連休を必ず取ることができる」などの意見が挙がった。
女性の登用に注力
3位はメットライフ生命保険(3.34点)。女性の活躍に力を入れており、育休取得後の復職率は約93%と高い。2020年までに女性管理職の比率を30%に引き上げる目標を掲げ、教育・研修の機会を増やしているという。
社員からは「金融機関ではあるが、仕事の自由度は高い。きちんと承認をとっていけば、新しいことにチャレンジしやすい社風だ。各人に割り当てられる予算も大きく、緊張感を持ちながらも楽しい仕事ができる」と仕事の楽しさを評価する声が出た。
残業少ない企業が人気
4位はアフラック生命保険(3.31点)。午後6時にPCが強制終了する仕組みを設け、月の平均残業時間を12.1時間に抑えている点が働きやすいと評価されていた。
5位はソニー生命保険とかんぽ生命保険が3.26点で並んだ。前者は社内留学などのキャリア支援制度が充実している点、後者は午後7時半に消灯し、残業削減に取り組んでいる点が評価されていた。
7〜10位はアクサ生命保険(3.14点)、損害保険ジャパン日本興亜(3.12点)、大同生命保険(同)、三井住友海上火災保険(3.03点)――という結果だった。
調査は2016年4月1日〜18年3月31日の期間中に、「キャリコネ」に20件以上の口コミが集まっている企業を対象に実施。『業界地図2018年版』(日本経済新聞出版社)の分類を参考に、「生命保険」「損害保険」に該当する企業を評価した。
評価項目は「労働時間の満足度」「仕事のやりがい」「ストレス度の低さ」「休日の満足度」「給与の満足度」「ホワイト度」の6項目。
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