就活で志望企業を嫌いになった学生は4割 「社員が偉そう」「オワハラ」はNG:SNSにネガティブ情報書く人も
就活を通じて、志望していた企業を嫌いになった学生は4割程度存在することが、企業広報戦略研究所の調査で判明。「社員の態度が傲慢(ごうまん)だった」などの体験談が出た。ネガティブな情報をSNSに書き込む人もいた。
就職活動を通じて、志望していた企業を嫌いになった経験がある学生は43.6%――。電通パブリックリレーションズ内の研究機関、企業広報戦略研究所の調査でこんな事実が分かった。その要因は「社員の態度が傲慢(ごうまん)だった」「人事と社員の説明内容に差があった」などが挙がった。
「圧迫面接をされた」や、他社を受けずに就職活動をやめるよう圧力をかける「オワハラ(就活終われハラスメント)」を受けたとの声もあった。
こうして企業に悪い印象を持った人は、「周囲の人に企業のネガティブな情報を伝えた」(39.2%)、「周囲の人に就職・転職先として選ばないよう勧めた」(14.0%)、「その会社の商品・サービスの購入・利用をやめた」(7.1%)、「SNSや掲示板にネガティブな情報を書き込んだ」(4.6%)などの対応を取っていた。
一方、就活を通じて企業を好きになった経験がある学生は78.0%に上った。要因は「面接官が丁寧な対応をしてくれた」「経営理念に共感した」など。周囲の人やSNS上に「優良企業だ」と伝えたり書き込んだりする人もいた。
また、就活生は内定を獲得した後、「自分にあった雰囲気の職場環境である」(58.0%)、「社員がやりがいを持っていきいきと働いている」(46.5%)、「収益基盤が安定している」(44.7%)、「福利厚生が充実している」(40.8%)などの魅力を感じた企業への入社を決めることが判明。
同研究所は「就業的魅力だけでなく、人的・財務的・商品的魅力も多角的に評価していることが分かった」と分析。
「企業が学生を選ぶ時代から、企業が学生に選ばれる時代になっている。選ばれるためには、企業は小手先の採用手法に頼るのではなく、企業の魅力自体を磨かなければならない」と結論付けている。
調査は、内定・内々定を1件以上獲得した2019年卒業予定の大学生・大学院生を対象に、18年7月7〜8日にかけて実施した。
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