人ごとではない! 国民健康保険や介護保険の「過払い金」って何?:マネーの達人(2/4 ページ)
借金経験がなくても、過払い金は人ごとではありません。「国民健康保険」や「介護保険料」の過払いについて解説します。
国民健康保険は手続きが遅れても、退職日の翌日にさかのぼって加入する
現在の日本は全ての国民が、健康保険や国民健康保険などの何らかの公的医療保険に加入するという「国民皆保険制度」をとっています。
また、20歳以上60歳未満の全ての国民は原則として、国民年金や厚生年金保険などの何らかの公的年金に加入するという「国民皆年金制度」をとっています。
そのため、公的医療保険や公的年金に何も加入していない期間が生じない仕組みになっているのです。
例えば、健康保険と厚生年金保険に加入していた方が、8月末に退職したにもかかわらず、11月に入ってから国民健康保険の加入手続きをしたとします。
その場合でも、健康保険の被保険者の資格を喪失した日(この例では退職日の翌日の9月1日)が、国民健康保険の加入日になります。
このようにまだ手続きをしていなくても、9月から国民健康保険に加入していることになっているのですから、9月以降に病院などの窓口に提出するのは、国民健康保険の保険証です。
もし、退職する前に使っていた保険証を提出してしまって、病院側が「健康保険の被保険者の資格を喪失」しているのに気付かなかったとすると、医療費の1〜3割の自己負担だけで済んでしまう場合があります。
しかし、退職した会社の健康保険を運営する協会けんぽや組合健保の立場から考えると、本来は支給する必要のない方に医療費の7〜9割を支給したことになりますから、過払い金が発生します。
そうなった場合、協会けんぽや組合健保はその返還を請求してきます。ですから、退職する前に使っていた保険証を、退職した後に使ってはいけないのです。
なお、国民健康保険の加入手続きが済んだ後に、こちらに対して請求をすれば、原則として協会けんぽや組合健保から返還を請求された分と、同額の還付を受けられます。
関連記事
- お金をためたければ、通帳は「3冊」にしよう
お金をためるためには、3冊の通帳を使って家計を管理することをおすすめします。その理由と効果的な方法を解説します。 - 車の所有は本当に損?「所有して貸し出すvsカーシェア利用」どちらがお得か
車を所有するべきかどうか。「自分の車をシェアする」サービスを使う場合とカーシェアリングを利用する場合、どちらがお得か、コスト面から検証してみます。 - 夏のボーナス、使っていいのは何割? 後悔しない「使い道の割合」とは
夏のボーナスの使い道は決まりましたか? 満足感を得て、後悔しないためには、どの程度使って、貯蓄に回すのが良いでしょうか。おすすめの「使い道の割合」を紹介します。 - やってませんか? 貯金体質の人が絶対やらない7つの習慣
なかなかお金がたまらないのはなぜでしょうか? 貯金できる人がやっていない、7つの習慣をご紹介します。 - エアコンつけっぱなしで1カ月生活してみた
暑い日が続くと、エアコンのスイッチが入れっぱなしになり電気代が気になります。約1カ月の間、エアコンをつけっぱなしにして、電気代とその使用量を計測してみました。 - 「生涯現役」のススメ 豊かな老後を過ごすためには?
老後を明るく豊かに過ごすために、今からできることは何でしょうか? 老後不安を解消する「生涯現役」という生き方をおすすめします。 - 「デジタル資産」把握してますか? 死後、トラブルを起こさないために
インターネット上の銀行口座や証券、仮想通貨などの「デジタル資産」。死後、相続トラブルを起こさないために、知っておくべきことを解説します。
関連リンク
copyright (c) "money no tatsujin" All rights reserved.