「シルバー川柳」入選作品が発表 「『インスタバエ』 新種のハエかと 孫に問い」など選出:応募者最年長は105歳
全国有料老人ホーム協会が「シルバー川柳」の入選作品を発表した。シニア世代の様子を的確に表現した計7872作品が寄せられ、その中から20作品が入選した。
全国有料老人ホーム協会はこのほど、「第18回 シルバー川柳」の入選作品20句を発表した。高齢者の日々の生活がテーマで、計7872作品の中から選ばれた。最年長の応募者は105歳だった。老化に伴う肉体・容姿の衰えを詠んだ句だけでなく、「Siri」「Instagram」といった最新のツールやSNSを盛り込んだ句も入選した。
老いをテーマにした入選作品は「古希を過ぎ 鏡の中に 母を見る」「うまかった 何を食べたか 忘れたが」「『もう止めた』 検査ばかりで 病気増え」「百年も 生きりゃ貯金に 先立たれ」など。
最新のツールやSNSを盛り込んだ句は、「『インスタバエ』 新種のハエかと 孫に問い」「Siriだけは 何度聞いても 怒らない」など。入選を逃した句の中にも、「スマホ」「携帯」「LINE」「既読」「自撮り」など、ガジェットやSNS関連の言葉を取り入れた句が多かったという。
「『ご主人は?』 『お盆に帰る』と 詐欺に言い」「仲いいね いいえ夫は 杖代わり」「お揃いの 茶碗にされる 俺と猫」など、家族の関係性を面白おかしく詠んだ句も入選していた。
その他の入選作品は「デイサービス 『お迎えです』 はやめてくれ」「朝起きて 調子いいから 医者に行く」「懐メロが 新し過ぎて 歌えない」「私だけ 伴侶がいると 妻嘆く」など。
同協会は「加齢に伴う容姿の衰えなどを題材にしながらも、それをユーモアたっぷりに捉えて前向きに生きるシルバー世代の姿が見えてくる」としている。
応募作品の審査は、全国有料老人ホーム協会の会員ホームに入居する、140人の高齢者が担当した。
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