ニュース
客単価は平均の2倍以上 ファミマが香取慎吾を引っ張り出して狙う“上顧客”とは?:焼き鳥のCMでは効果大(3/3 ページ)
ファミリーマートは2018年度下期に、タレントの香取慎吾さんを起用し、客単価が平均の2倍以上ある“上顧客”を狙う戦略を打ち出した。平均客単価が約500円なのに、倍以上使うお客とはいったいどんな人たちなのだろうか。
お母さん食堂の取り組み
ファミマはこうした環境変化を踏まえ、お総菜と冷凍食品を強化している。例えば、サバの塩焼きではひと手間かけて骨を抜くようにしたり、全体的にだしを生かした味付けをしたりするようにしている。お母さん食堂を陳列する棚も拡大し、これまでは3段だったものを5段に増やす方針だ。
お母さん食堂のメニューバリエーションも拡大する。ファミマは、家庭でよく食べられるおかずのことを「食卓出現率が高いおかず」と表現している。同社の調査によると、食卓出現率の高いおかずの上位には卵焼き、鶏肉の唐揚げなどがランクインしているが、こういった傾向も踏まえながら、調理の手間がかかる「海老マヨ」「豚ロース生姜焼き」といった商品展開を考えているという。
香取慎吾さんにかける期待
佐藤氏はリニューアルした焼き鳥が好調だった理由として「香取慎吾さんの力が大きい」と明言した。香取さんのファンには40代の既婚女性も多く、働きながら家族のために食事の準備をしている。今回もお母さん食堂のキャラクターに起用することで、同シリーズの販促に弾みをつけたい考えだ。
関連記事
- ファミマの焼き鳥が“香取慎吾効果”で中年女性の心を鷲づかみ
ファミマが8月に看板メニューである「炭火焼きとり」をリニューアルした。販促のために香取慎吾氏を起用したCMを流したところ、客層に大きな変化があったという。 - 「なぜ売れるか分からない」 ドンキ化したファミマの人気商品に幹部が困惑
ドン・キホーテのノウハウを取り入れた共同実験店が6月にオープンした。店舗の売れ筋商品を分析したところ、ある商品が上位に食い込んだ。ファミマの幹部は「なぜ売れるのか分からない」と原因を分析しきれていない。 - 狙いは肉食系男子? 「ドンキ化」したファミマに行ってみた
ドンキのノウハウを注入したファミマの実験店舗がオープンした。商品の品ぞろえや陳列方法はこれまでのファミマからは想像もできないものだった。オープン当日の様子をルポ形式でお届けする。 - ファミマのバイト、“時代の流れ”で「茶髪OK」に
ファミリーマートがアルバイトスタッフの髪形に関する規則を緩和。従来は“黒髪限定”だったが、茶髪や金髪などでの勤務を認めているという。 - 「ローソン外国人店員研修」で500人育てた「カリスマママ教官」の愛のムチ
ローソンの外国人向け店員研修に記者が参加。指導役の女性が参加者の国の文化に配慮しつつ、厳しく丁寧に複雑なコンビニ業務をレクチャーした。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.