あなたの会社の会議はなぜ生産性が低いのか?:幸せと生産性を考える(1/2 ページ)
チームのコミュニケーションが凝縮される場として「会議」は重要だ。しかしながら、多くの日本企業では会議が生産的でないという悩みを抱えている。そんな会議に共通するのは……。
はじめまして。スコラ・コンサルトの滝口健史です。
スコラ・コンサルトは、プロセスデザインという方法で、企業の変革を支援しているコンサルティング会社です。企業の人たちが本来持っている意志や創造力を生かすことで、変化し続けられる組織になることを大事にしています。
本連載の前回コラムでは、日本企業の労働生産性を糸口に、チームの目標達成に貢献できる「良いはかどり」と、働く「人」としての幸せについて述べました。
チームが目標を達成するには、メンバー同士の質の高いコミュニケーションが欠かせません。とりわけコミュニケーションが凝縮される場ともいえる会議は重要なのですが、会議が生産的でないという悩みを抱えている企業が多いように思います。
当社は、これまで30年にわたり、のべ1000社以上の企業の問題解決を支援してきました。その経験をもとに、話が深まらない会議の特徴をまとめたのが以下のチェックリストです。
このチェックリストで当てはまる項目が多い会議は、一見結論が出ているように見えても、実は気付かないうちに罠にはまっています。それは「会議の生産性を阻害する5つの罠」に分類することができます。
会議の生産性を阻害する5つの罠
(カッコ内は「話が深まらないチェックリスト」の関連項目)
(1)落としどころのワナ【6、2】、やや関連するものとして【7】
(2)相互不可侵のワナ【5、8】
(3)小手先さばきのワナ【10】、やや関連するものとして【2、4、7】
(4)客観性のワナ【4、1】
(5)受け手不在のワナ【9、3】
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