インタビュー
会社をつぶし、手掛けた2つのサービスが終了 それでもチャンスをもらえる「許され力」の正体とは?:失敗からの再起(5/6 ページ)
挑戦には失敗がつきものだ。しかしそうとは言え、すべての人が等しく再起を許され、新たなチャンスをものにできるわけではない。失敗しても許され、再起できる人とそうでない人の違いはどこにあるのだろうか? 「タップル誕生」を手掛けるマッチングエージェントの合田武広社長が自身の経験を語った。
――ちょっと癪ですよね?
まあ、そういう気持ちも少しはあります。丸くなったわけじゃないんだけどな、と。でも、内なる炎は持っているつもりです。
サイバーエージェントはたくさん新規事業を立ち上げていますが、撤退のルールが明確に引かれているんですよ。期限までにこれだけ営業利益を出さないといけないなど。だから安定的に利益を生んでいかないことには、事業を継続させられないのです。
でも、僕らは地道にやってきたおかげで、利益もそうですし、サービスに対する社内的な風向きもだいぶ変わってきました。それこそ、やり始めた当初は「出会い系」に対するイメージが良くなくて、「結婚しているからこの事業には行きたくないです」といった人も多かったです。今は「『タップル』をやりたいから」と言ってサイバーエージェントに入ってくる学生がいます。社内にも「『タップル』で結婚相手を見つけました」という人が何人もいます。そうやって結婚報告を受けるのは何より嬉しい瞬間ですね。
関連記事
- 仕入れ目的でもカネのためでもない 東京の居酒屋が漁業に参入した切実な現状
東京で居酒屋チェーンを営む企業が三重県尾鷲市で漁業を始めた。その理由を探っていくと、日本の漁業が抱えるさまざまな問題が浮き彫りになってきた。現場を取材した。 - 就活をやめてエストニアへ そこで私が確信した日本と世界のキャリア観の決定的な違い
普通なら就職活動真っ只中の期間である大学3年生の1月から大学4年生の6月までの約半年、就活を中断してエストニアに留学中の筑波大学4年生、齋藤侑里子さん。そんな彼女が現地で感じた、日本の就活への違和感、グローバルスタンダードなキャリアの築き方とは――。 - 天才プログラマー・佐藤裕介は限界を感じていた――知られざる過去、そこで得たメルカリ対抗策
2018年2月に誕生したヘイ株式会社。代表取締役にはプログラマーの佐藤裕介さんが就任した。佐藤さんはGoogle出身で、フリークアウト、イグニスの2社を上場に導いた人物。そんな彼がheyを設立したのは、順風満帆に見えるキャリアの陰で抱えていた、自分のある「限界」を突破するためだった。 - 65歳でネスレに中途入社したベテラン営業マンが輝いている理由
大手メーカーで営業マンとして20年以上働き、50代で起業経験もある石川さんは、65歳でネスレ日本に入社した。上司や同僚にも仕事ぶりが評判だというが、そのわけとは――。 - ショボい水族館を“全国区”にした「女房役」を駆り立てる危機感
休日には入場待ちの行列ができ、入館者数の前年比増を毎月達成している水族館が、人口8万人ほどの愛知県蒲郡市にある。飼育員たちのチームワークと仕事観に迫り、組織活性化のヒントを探る。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.