ギョーザロボに趣味の教室 ローソンが気合を入れて展示した未来のコンビニ像とは?:どんなデジタル化を推進するのか(1/3 ページ)
ローソンは小売業として初めて「CEATEC JAPAN 2018」に出展する。デジタル技術の革新により進化した2025年のコンビニ像をアピールするのが目的だが、どんな展示内容になっているのか。
ローソンは10月15日、幕張メッセ(千葉市)で開催される「CEATEC(シーテック) JAPAN 2018」への出展内容を報道陣に公開した。小売業としてシーテックに出店するのは初めてだという。
コンセプトは「IoTを中心としたデジタル技術の革新で、さまざまな新サービスを実現し、リアル店舗の特徴である『おもてなし』を進化させること」としている。ローソンは2025年までにどんなコンビニに進化しようとしているのだろうか。
バーチャルクルーがサラダの組み合わせを推奨
展示会場で目を引いたのは「バーチャルクルー」と呼ばれるローソンの制服を着たキャラクターだ。モニターに映し出されたクルーと会話をすると、顧客の顔色や過去の購買履歴などをもとに最適なサラダの組み合わせを推奨する仕組みだ。将来的には、顔認証システムや人工知能(AI)を生かした提案を目指すという。
会場の中央にはギョーザをつくる「調理ロボット」が置かれており、ギョーザの具を取り出し、皮に包むデモンストレーションをしていた。広報担当者によると、人手不足対策の意味合いがあるという。現在、ローソンの一部店舗では「まちかど厨房」と呼ばれるブランドを展開しており、店内キッチンでカレーやかつサンドなどを調理している。ロボットが調理できるものはロボットに任せ、店員は接客に集中してもらうという方針だ。
電子タグの活用イメージを紹介するコーナーもあった。カメラが設置されている棚の前に立つと、顔認証システムにより顧客の年齢や性別を判断。1食あたりに必要なカロリー数をモニターに表示する。棚に置いてあるドーナツを取ると、ドーナツのカロリー数が自動で表示される仕組みになっている。商品の下部には電子タグがついており、センサーがその情報を読み取っているのだ。
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