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コカ・コーラの「地域限定ボトル」が急増している理由観光名所やシンボルをデザイン(3/3 ページ)

コカ・コーラの「地域限定ボトル」が外国人観光客などの人気を集めている。観光名所などをデザインしたパッケージで、26種類まで増えた。一気に広がったのはなぜか。担当者に開発の裏側を聞いた。

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地域限定ボトルが大きな“武器”に

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日本コカ・コーラ マーケティング本部 コカ・コーラTMグループ グループマネジャーの石井純氏

 スリムボトルに地域限定デザインを採用したことは、販売面の大きな“武器”になっている。「通常商品だけではなかなか仕入れてもらえない土産物屋などでも、商談ができるようになった」と石井氏は説明する。その地域のための商品を提案すれば、より身近な存在になり、喜んでもらえる。

 地域限定ボトルを発売する際には、自治体の協力も得やすい。ボトラー社がその地域の首長と一緒に新商品を発表すると、それが地元メディアに大きく取り上げられる。「これまではあまりなかったやり方。通常商品だけでは得られない販売機会を得ることができた」という。

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明治150年記念の「維新」ボトル、江戸開城150年記念の「徳川」ボトル

 そのため、実際に販売を担うボトラー社のモチベーションも高い。単品で売るだけでなく、効果的なセット販売を企画して実践している地域もあるという。季節デザインのボトルと組み合わせた「上野・桜」セット、2種類の富士山ボトルのセットなど、工夫を凝らしている。外国人観光客の需要を念頭に、多言語表示のPOP広告も展開している。

 石井氏は地域限定ボトルについて、「地域のニーズを満たすことを重視している」と強調する。地域デザインとは別に、6月には明治150年を記念した「維新」ボトル、10月には江戸開城150年を記念した「徳川」ボトルも発売。これも、地域のニーズを反映した商品だ。石井氏は「まだまだ日本の良さを伝えられる。これからも広げていきたい」と話している。

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