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100%コミットは前時代的 「全員複業ベンチャー」というTOMOSHIBIの新しい働き方組織づくりの新スタンダード(5/5 ページ)

「複業元年」と言われる2018年。企業も複業推奨を始めているが、実際に社員に複業を許すとなるとモチベーション維持やプロジェクト進行、マネジメントなど、会社側としては数々の課題が浮かんでくる。複業する人が増えていく中で、チームや組織として成果を最大限上げていくためにはどのような組織づくりが必要なのだろうか? メンバー全員が複業をしているという「全員複業ベンチャー」のTOMOSHIBI代表取締役の田中駆さんに話を伺い、これからの組織のあり方を探った。

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――メンバーは社員ではないとなると、その分野に強いフリーランスの人に仕事を発注してもいいと思うのですが、tomoshibiではなぜそうしないのでしょうか?

 具体的にやるべきことが見えていて、それを早く進める必要があるプロジェクトであれば、その分野に秀でたフリーランスの人たちを集めてプロジェクトを進めたほうがいいのかもしれません。でも自分たちは目指したい理想像はあるけれど、そこに至る道筋はまだ詳しくは分からないんです。同じ想いを持った人たちが集って、作っていく過程で試行錯誤すれば、始めは予測できなかった大きなものができ上がる可能性だってあります。

 後は、長期的に見たときに、フリーランスの人に業務を発注してプロジェクトを遂行するより、今いるメンバーにできる範囲のかかわり方で仕事をしてもらうほうが、組織として安定するとも思っています。現状は皆、本業、私生活という基盤を大切にしてもらった上でtomoshibiにかかわってもらっているので、不満が出づらく崩壊しにくいのかなと。

 「全員複業」という組織のあり方は、いきなりやってうまくいくものではないですが、本業はありつつもチャレンジングなことをやっていけば、失敗してものたれ死ぬ可能性は低いはず。起業にかぎらず、今後はいろんな組織のあり方、いろんな組織へのかかわり方の選択肢が生まれていくのではないでしょうか。

(取材・文:中森りほ、岡徳之<Livit>、撮影:中森りほ)

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