エリア限定だけじゃない これだけ出ていたセブンの“県・市限定商品”:あなたの地元でも販売してる?(5/6 ページ)
セブンがエリア限定だけでなく“県・市限定商品”を販売している。2018年だけでも多くの種類の商品を開発していが、その背景には何があるのだろうか。
青森県限定の商品
6つ目は青森県内5市における移動販売「セブンあんしんお届け便」の開始を記念して販売した「青森限定!卵でとじた陸奥湾産帆立おむすび」(140円)と「カシスレアチーズもちぷにゃ(青森県産カシスのソース使用)」(128円)だ。
おにぎりは青森県の津軽地方と下北地方の郷土料理「帆立貝焼き味噌」を参考に仕上げた。もちぷにゃは、国内生産量1位を誇る青森県産のカシスを使用したスイーツだ。
札幌市近郊限定の商品
最後はさっぽろ雪まつりを札幌市や札幌観光協会と共に盛り上げることを目的に2月1日から札幌市近郊(札幌市、小樽市、千歳市、苫小牧市など)で販売した「チーズとバターを添えたホワイトシチューライス」(498円)、「ど〜んと!ハンバーグドリア」(550円)、「ホワイトチョコのドームパン(クリーム入り)」(128円)、「ホワイトチョコまん」(110円)、「ホワイトチョコエクレア」(150円)だ。
これらの商品に共通しているのは、北海道ならではの「白」をイメージしたり、牛乳やチーズなど生産量の多い原料を使用したりしていることだ。
なぜこれほど市・県限定商品を販売するのか
ここまで紹介した商品はここ1年以内にセブンが販売した市・県限定商品の一例だ。なぜ、これほど市・県限定商品を販売するのだろうか。
セブンの広報担当者は「各自治体との協定を意識した商品ではあるが、地元のオーナー様が盛り上がる効果もある」と説明する。地元限定の商品を出すことで、他のコンビニチェーンとの差別化を図るだけでなく、地元を盛り上げて売り上げをアップしたいという意識の醸成にもつなげる狙いがあるようだ。
今やコンビニ店舗は「インフラ」としてすっかり定着したため、災害対応や地域の弱者対策で行政と連携する必要性が高まってきている。連携を象徴するだけでなく、地産地消を推進するために市・県限定の新商品を次々と開発しているのである。
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