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加熱式たばこ「互換品」は許されるのか フィリップモリス、JTの見解は?流通を阻止できるか(2/2 ページ)

フィリップモリスのアイコス、JTのプルーム・テックなどが人気を集めている加熱式たばこ市場。だが好調の裏で、直接関係のない企業が、アイコス用たばこや、プルーム・テック用たばこカプセルに対応した互換品を相次いで発売している。現状をどう捉えており、どう対処していくのか。2社に見解を聞いた。

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JTの見解は

 JTの広報担当者は、互換品が出回っている現状について「プルーム・テックと互換性のある旨をうたう第三者製のバッテリーやカートリッジが、主にECサイトで販売されていることは認識しています。ですが、これらは当然当社の製品とは全く関係のないものであり、使用された場合の安全性を保証するものでは一切ありません」とコメント。

 「(互換品を使用すると)当社がお客さまにお楽しみ頂きたい味や香りと異なったものになる可能性があります」とし、「一定の品質基準を満たしていない保護装置を備えたものも存在しており、使うと発火・破裂を伴う事故や故障につながる恐れもあります」と危険性も指摘した。

 互換品に対するスタンスは「知的財産権の侵害の観点から適切に対処しています」といい、すでに(1)ECサイトを定期的にモニタリングし、知的財産権に抵触する製品を発見した場合は販売差し止めを実施する、(2)JTの知的財産権に関する情報を税関に登録し、抵触する商品の輸入を差し止めてもらう、(3)メーカーに個別に警告書を送付する――といった対応を取っているという。

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JTが来春までに発売予定の新型「プルーム・テック」(=決算資料より)

互換品の流通を阻止できるか

 一連のたばこメーカーの見解からは、知的財産権侵害の立証が難しい面はあるものの、基本的には加熱式たばこ人気の“おこぼれ”にあずかろうとする互換品は許されるものではなく、流通を阻止したいという強い姿勢がうかがえた。

 プリンタ市場ではいまだに、インクの互換品が当然のように出回っているが、たばこメーカーはこうしたケースに陥ることを防ぎ、加熱式たばこの正規品をさらに成長させることができるのだろうか。

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