人生の転機迎える「30代」が働きやすい企業、リコーやソニーなど上位 1位は……:メーカーが上位を独占
30代が働きやすい企業は? グローバルウェイが調査結果を発表。メーカーが上位を独占していた。
結婚、子どもの誕生、仕事での昇進――。オン・オフ問わず大きな転機を迎えるケースが多い30代の社会人が「働きやすい」と感じる企業は? 転職サイト「キャリコネ」などを運営するグローバルウェイが調査を行った結果、1位はトヨタ自動車(5点満点中4.01点)だった。4つの事業所内託児所を持ち、育児支援に注力している同社は、資産形成の支援制度が充実している点や、仕事のやりがいがある点も高く評価されていた。
社員からは「入社して3年をめどに一人立ちすることが求められる。それ以降は、上司の承認を得ながら、与えられた仕事のやり方を自分の裁量で決められるようになる。年々仕事の幅が広がっていき、任せられる仕事の責任も大きくなるが、車好きにはやりがいのある職場環境だ」との意見が出た。
「社内預金は持ち家目的であると利率が優遇される。住宅ローンも特別に優遇されたプログラムが準備されている。また、トヨタホーム関連の物件であるとさらに優遇される。企業年金も充実しており、社内施策通りの準備をしておけば、退職の頃には十分な老後資金が準備できている」との声もあった。
2位はソニー(3.78点)。「他社ではマーケティング業務の機能が細分化されているケースが多いが、ソニーは商品戦略・販売戦略だけでなく、宣伝・サービスに至るまで多くの判断に携わることができる」「休職制度は非常に恵まれており、休暇・休職後も元の職場で働ける。2回以上育児休職している人もおり、子どもを持ちたい人にはとても働きやすい職場だ」などの評価が集まった。
3位は荏原製作所(3.73点)。「独身者には寮があり、既婚者には社宅制度があった。最近は社宅制度から家賃補助に切り替わったが、家賃補助の内容はかなり良い。都心での生活を考えると、家賃補助を期限まで活用すると助かる」「組み上がった装置が自動運転するようになったときの達成感は大きい」など、福利厚生や仕事内容を評価する声が多かった。
4位はリコー(3.66点)、5位はパナソニック(3.64点)。前者は「ワークライフバランスに重点を置いており、午後8時を過ぎれば社員のほとんどが退社している」、後者は「働き方改革で残業をなるべく減らすような取り組みがなされており、上司も率先して早く帰っている」など、ともに働きやすさが評価されていた。
6位以下は三菱UFJ銀行(3.62点)、リクルートホールディングス(3.51点)、SMBC日興証券(3.46点)、日本ヒューレット・パッカード(3.40点)、本田技研工業(3.38点)――と続いた。いずれも、報酬体系の良さ、有給休暇の取りやすさ、福利厚生の良さなどが評価されていた。
調査は2017年4月〜18年3月に、「キャリコネ」に30代のユーザーから10件以上の評価が寄せられた企業を対象に実施。労働時間の満足度、ストレス度の低さ、給与の満足度――など6項目の評価の平均点を算出し、ランキング化した。
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