「からあげクンロボ」はローソンを救う“最終兵器”になるか:調理時間を大幅に短縮(1/3 ページ)
ローソンが「できたてからあげクンロボ」を試験的に運用する。ロボットを使えば約1分で揚げたてをお客に提供できる。ロボットに使われている技術がローソンを救うかもしれない。
ローソンは揚げたての「からあげクン」を提供する「できたてからあげクンロボ」を期間限定(12月11〜28日)でローソンTOC大崎店(東京都品川区)に設置する。
からあげクンを店舗に設置されているフライヤーで調理すると完成まで約6分かかるが、ロボットを使えば約1分で提供できる。今回の実証実験は、単に揚げたてを提供してお客の満足度を高めるだけでなく、ローソンが抱える大きな問題を解決するきっかけになりうるかもしれない。
からあげクンロボの使い方は?
ロボットの前面にはからあげクンの「レギュラー」「レッド」「北海道チーズ」の注文カードが備え付けてある。お客が購入したい商品のカードをレジまで持っていき、店員にお金を支払うと容器を渡される。その後、店員はレジの近くにある冷凍庫からからあげクンを取り出し、ロボットの背後からセットする。調理の準備が整うと、ロボットのディスプレイに「容器のバーコードをかざしてください」と表示がされる。お客はバーコードを読み取り部分にかざしたあと、自分で容器を組み立ててから、扉を開けてボックス内にセットする。扉を閉めると調理が自動で始まり、約1分待つことになる。調理が完了すると、出来上がったからあげクンが自動で容器の中に投入されるので、お客は扉を開けて商品を取り出す、という流れだ。
揚げたてのからあげクンを試食してみると、作り置きと違って食感がとてもジューシーだった。飲み物と一緒に購入して、アツアツのうちにイートインコーナーで食べるのもいいかもしれない。ただ、注文のたびに店員が冷凍庫からからあげクンを取り出してロボットにセットする必要があるため、迅速に商品を購入したいお客には不向きなサービスであり、店員のオペレーションにもやや負荷がかかるように見受けられた。
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