「からあげクンロボ」はローソンを救う“最終兵器”になるか:調理時間を大幅に短縮(2/3 ページ)
ローソンが「できたてからあげクンロボ」を試験的に運用する。ロボットを使えば約1分で揚げたてをお客に提供できる。ロボットに使われている技術がローソンを救うかもしれない。
からあげクンロボの真価とは?
「からあげクンの形をしている」「アツアツ」といった点が注目されがちなロボットだが、その真価は調理時間を大幅に短縮できる点にある。ローソンの竹増貞信社長は「最先端のデジタル技術を使っているのが特徴だが、現時点で詳細は公表できない。(ロボットの技術を生かした調理マシンを)店舗にあるフライヤーと入れ替えたら、オペレーションはガラリと変わる」と説明した。ロボットの企画に携わった担当者も「従業員の負荷を下げるのが大きな目的だ。今後、ロボットをどのように展開するかは未定だが、サイズをコンパクトにしたり、(デジタル技術を生かした)フライヤーを開発したりする可能性がある」とコメントした。
ロボットに使われているフライヤーを活用すると、ローソンにはどのようなインパクトがあるのだろうか。まず、必要に応じて商品を提供する体制を整えることで、廃棄ロスの削減が期待できる。ビジネス街にあるような店舗では作り置きをパパっと買いたいニーズは依然として存在するが、郊外や住宅地の店舗に設置すれば揚げたてを食べたいというお客を満足させられる。そして、調理時間を大幅に減らすことで、「従業員の負担軽減」「人件費削減」「人手不足軽減」につながるというメリットもある。
背景にある接客重視の方針
小売りや外食チェーンは深刻な人手不足に苦しんでいる。ローソンも例外ではなく、機械化できるところはどんどんロボットに任せて、従業員は接客に時間を振り向ける方針を打ち出している。“接客力”を高めることで、郊外や住宅地にある店舗を中心に高齢者などの来店を促そうとしている。
“最新テクノロジー”を生かしたロボットが普及するフェーズになれば、ローソンの課題を解決する“最終兵器”になるかもしれない。
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