APAMAN株価、また安値更新 スプレー缶「ずさん管理」続々発覚で下げ止まらず:爆発事故前の4分の3程度に
12月20日の東京株式市場で、APAMANの株価が続落。午前9時8分に前日比42円安の668円を付け、年初来安値を更新した。札幌爆発事故が起きて以降、スプレー缶のずさんな管理体制が続々と報じられており、株価下落に歯止めをかけられていない。
12月20日の東京株式市場で、不動産仲介チェーン「アパマンショップ」運営企業を傘下に持つAPAMAN(東京都千代田区、東証JASDAQ)の株価が続落。午前9時8分に前日比42円安(−5.9%)の668円を付け、年初来安値を更新した。終値は4円安(−0.6%)の706円だった。
同社を巡っては、16日午後8時半ごろ札幌市内でガス爆発が発生し、「アパマンショップ平岸駅前店」や飲食店などが入居する雑居ビルが全焼。同店の従業員や飲食店の客など計42人が重軽傷を負った。
事故発生前の営業日である14日の終値は888円であり、その後4営業日での下落率は20.5%に上る。20日終値ベースでの時価総額は129億400万円に減少している。
発生以降は北海道警の捜査などにより、同店の従業員が約120本の除菌消臭スプレー缶のガスを抜いた後、給湯器をつけて手を洗おうとした結果、爆発が起きたことが発覚。スプレー缶から放出されたガスに給湯器の火が引火したことが、爆発の原因となった可能性が極めて高いとみられている。
APAMANは18日付で、従業員から報告があったことを公表。「お怪我をされました方々の一日も早いご回復をお祈り申し上げるとともに、被害を受けられました皆様方には、心からお詫び申し上げます」との声明も発表したが、事態は沈静化せず、同店のずさんな管理体制が相次いで報じられている。
19日付の北海道新聞は、同店の店長が「物件の契約が多い時期は消臭業務に手が回らず、帳簿と現物の量を調整するために(スプレー缶を)廃棄した」と話していると報じ、契約通りの消臭業務を実施していないケースがあったことを明らかにした。
また同紙は、爆発が起きた16日の昼ごろにも、同店の従業員が屋外でスプレー缶を廃棄するための噴射作業を行っていたが、通行人に目撃されたため中断したことも指摘している。
道警が店長を重過失傷害などの容疑で捜査するとの報道もあり、企業イメージのさらなる低下は避けられないことから、投資家心理はかなり冷え込んでいるようだ。
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