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コンビニでは正月に何が売れる? ローソンの担当者に聞いて分かった驚きの事実:知られざる消費者心理(2/3 ページ)
コンビニでは正月に何が売れるのだろうか。ローソンの担当者に取材すると意外な結果が見えてきた。背景にある消費者の心理やニーズとは?
正月ならではの“駆け込み需要”
スイーツ以外ではどのような商品が売れるのだろうか。田中氏は「年賀ハガキが売れるピークは12月31日と1月1日です」と説明する。仕事に追われ、12月31日や1月1日になってようやく年賀状を書く時間を確保できるお客が一定数いるためとみられる。また、1月1日に予期せぬ人から年賀状が届き、返事を出すために慌ててコンビニに駆け込むお客も意外に多いようだ。
お年玉を入れる「ポチ袋」も1月1日に最も売れるため、ローソンでは品ぞろえを増やして目立つ場所に陳列するよう店舗にアドバイスしている。年賀状やお年玉に関して、コンビニは“駆け込み需要”の受け皿になっているようだ。
初詣客が買い求める中華まん
12月31日の深夜から初詣に出掛ける人も多い。そのため、日付が変わるこの時間帯に特に売れる商品がある。それは中華まんだ。田中氏は「通常の時間帯と比べ、2〜3倍売れます。さらに、温かいコーヒーの出数も多いですね」と説明する。わざわざ寒い時間帯に外出するため、手軽に食べられる温かい中華まんとコーヒーを買い求める人が増えるそうだ。
また、中華まんをはじめとするファストフードは1月1日の特定の時間によく売れる傾向があるという。具体的な時間帯は午後1時〜4時の間で、ローソンはこの時間帯にアイテム数を充実させるよう各店舗にアドバイスをしている。初詣のために外出し、寒くなりはじめる午後4時までに温かい食べ物を購入する人が特に増えるためだとローソンでは分析している。
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