ニュース
コンビニでは正月に何が売れる? ローソンの担当者に聞いて分かった驚きの事実:知られざる消費者心理(3/3 ページ)
コンビニでは正月に何が売れるのだろうか。ローソンの担当者に取材すると意外な結果が見えてきた。背景にある消費者の心理やニーズとは?
牛乳や食パンが売れる
ローソンでは1月1日に牛乳、食パン、豆腐、卵の売り上げが伸びる傾向が2017年から強まっている。人手不足対策の一環として1月1日と2日に閉店するスーパーが増えつつあるため、コンビニに立ち寄るお客が増えているからではないかと田中氏は分析している。また、一昔前は「コンビニの牛乳やパンはスーパーより高い」というのが一般的な認識だったが、現在では価格差が縮まってきていることも背景にある。
1月は最も売り上げが伸び悩む
ここまで、正月ならではの売れ筋商品を紹介してきたが、実は1年の中で最も売り上げが落ちるのは1月だという。1月1日だけを切り取って見ると、売り上げは大きく伸びるのだが、それ以外の日は伸び悩む傾向がある。正月を過ぎると高揚感から覚めるためか、お客の節約志向が強まるとともに、寒くなるので外出する機会が減るからだという。ローソンが年末から期間限定のスイーツや肉まんを販売するのは、お客のニーズに対応するのはもちろん、少しでも1月の売り上げを伸ばそうという意図もある。
このように、正月の売れ筋商品を見ていくことでお客の心理が見えてくるのだ。
関連記事
- ライバルと明暗 栄華を誇った「小僧寿し」だけが大きく苦戦した理由
かつて2300店超を誇った「小僧寿し」だが、近年は回転すしや持ち帰りすしチェーンの猛追で苦戦していた。同じ持ち帰りのチェーンが踏みとどまってるのになぜ小僧寿しだけ苦戦しているのか。 - すし屋「久兵衛」VS. ホテルオークラ 泥仕合の背後に“下剋上”への脅えと焦り
高級すし店「銀座 久兵衛」がホテルオークラともめている。背景にあるのは高級すし店とホテル業界の競争激化による地位低下だ。転落しようとしている両者が抱く焦りとは。 - 回転すしの厨房はどうなっている? くら寿司で働く若きリーダーに見せてもらった
大手回転すしチェーンは安くてうまいすしを迅速に提供することで成長を続けてきたが、そのビジネスを支える厨房はどのようになっているのだろうか。くら寿司の新店オープンを次々と手掛ける若きリーダーに話を聞いた。 - 「なぜ売れるか分からない」 ドンキ化したファミマの人気商品に幹部が困惑
ドン・キホーテのノウハウを取り入れた共同実験店が6月にオープンした。店舗の売れ筋商品を分析したところ、ある商品が上位に食い込んだ。ファミマの幹部は「なぜ売れるのか分からない」と原因を分析しきれていない。 - ツナマヨはなぜ“20年無敗”だったのか おにぎりの担当者に聞いた
ずっと販売数で1位だったのに悪魔のおにぎりに単日ベースで抜かれたツナマヨ。なぜ、20年無敗を誇っていたのだろうか。ローソンの商品開発担当者に聞いた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.