インタビュー
福岡市長の挑戦 東日本大震災を通じて見えたSNSの有用性と行政の課題とは:8年間で人事異動8回(1/5 ページ)
「東京電力に協力したいのですが、不足電力200万キロワットは関東圏の方の節電でしか解消できないのです」。2011年3月11日に発生した東日本大震災をきっかけに、福岡市の高島宗一郎市長のSNSが注目を集めている。東日本大震災を通じて見えたSNSの有用性と行政の課題とは。
「東京電力に協力したいのですが、不足電力200万キロワットは関東圏の方の節電でしか解消できないのです」
2011年3月11日に発生した東日本大震災。想定を上回る自然の猛威によって日本中が大混乱に陥る中、福岡市の高島宗一郎市長(44)のSNSを通じた情報発信が「的確」「分かりやすい」「参考になる」と一気に注目を集めた。
高島市長は市長に就任するまでは、地元テレビ局でキャスターを務めていたということもあり、その職業柄“情報”に対する感度は人より高かい自負はあった。だが、SNSに関する知識やノウハウはあくまで一般的なレベルでしかなく、その点においては今でも変わっていないという。
福岡市に参考にすべきSNS活用術が蓄積されていたわけでもなく、昔ながらのやり方を好む役所ではSNSのような新しいツールの導入はむしろ遅れていた。
「このままでは魅力的な自治体づくりはできない」――。このように感じた高島市長は時代に乗り切れていない行政を目の当たりにし、改革の必要性を感じたという。これまで福岡市の運営にどのように取り組んできたのか。そのSNS戦略と合わせて話を聞いた。
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