AI・ロボットに仕事を奪われないためのスキルとは?:本当に脅威なのか
10年後、あなたの仕事はAIに奪われる? ユーキャンが20〜40代のビジネスパーソン約300人を対象にした意識調査を行った。
10年後、あなたの仕事は人工知能(AI)に奪われると思うか? 通信教育サービスのユーキャンが20〜40代のビジネスパーソン約300人を対象にした意識調査を行った。
「世の中の業務(仕事)がAIやロボットなどのテクノロジーにどれくらい代替されるか」という質問に対し、平均で33.2%が代替されると回答。10年後の自分自身の仕事に関しては、回答者の40%が「代替されない」、36.8%が「代替される」と拮抗した結果になった。
そうしたAI・ロボット時代の到来に備えて、身に付けておきたいスキルについては、「専門資格(専門知識・技術)」がトップで28.1%。続いて、「実行力」(24.2%)、「論理的思考力」(23.9%)、「課題を見つける洞察力」(23.2%)となった。
AI・ロボットに奪われない資格に関しては、「保育士」(28.4%)が1位だった。以下、「介護福祉士」(20.6%)、「メンタルヘルス・マネジメント(R)」(18.7%)となり、気配りや心のケアなど人間ならではの仕事が挙がった。
ロボット研究の第一人者である大阪大学の石黒浩教授は、10年後もロボットに奪われない仕事は、カウンセリングのように人の心をくみ取りながら、人との関わりを持つものだとする。一方で、データ処理や検品作業などの単純作業はロボットのほうが向いているとコメントする。
AI・ロボットによる仕事の代替への期待については、「とても期待している」が11.3%、「期待している」が39.7%だった。人間がすべき仕事に集中できる、仕事の量が減ったり、残業が減る、ヒューマンエラーを減らすことができる、などが理由に挙がった。
一方、代替に不安を感じるとした回答者は約30%。その理由は、人間の仕事が奪われ失業者が増える、自身の仕事がなくなる恐れがある、必ずしも商品・サービスの品質が保証されるものではない、などだった。
同調査は2018年11月5日〜9日にインターネット上で実施。
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