インタビュー
ちょっとした工夫で“ホクホク”! 家庭用「焼き芋メーカー」の開発秘話:あの会社のこの商品(2/6 ページ)
特定の料理づくりに特化した調理家電は便利な半面、汎用性に乏しく、買っても次第に使われなくなる恐れがある。しかし、工夫すれば日常使いできる汎用性を持たせることができ、ヒットにつなげることが可能だ。そのことを示したのがドウシシャの「焼き芋メーカー Bake Free」である。
凹凸のあるプレートを使い上下から包み込むように焼く
焼き芋づくりに特化した家電はあまりにもニッチ。大手家電メーカーだと企画すら通らないと思われるが、開発を担当した榑林(くればやし)利之氏(ライフ&家電商品統括本部 家電商品ディビジョン)によれば、ドウシシャはニッチなものづくりを志向しており、他社が力を入れていないところに注力する社風だとのこと。焼き芋メーカー誕生の経緯を次のように話す。
「当社はトースターやオーブンも開発しているのですが、レシピ検索サイトで、『トースター』や『オーブン』と一緒に『サツマイモ』が検索されるケースが多いことが分かりました。家庭で焼き芋をつくる方法を探し求めているお客さまが多いことがうかがい知れたことから、2016年に企画しました」
焼き芋メーカーは、サツマイモを上下から加熱する仕組みになっている。熱を満遍なくサツマイモに伝え焼き上げる方法を検討する中で、上下で加熱するトースターの開発ノウハウを生かせることなどから採用することにした。
本体からプレートを外すとヒーターが現れる。構造としてはホットプレートと同じだ。
サツマイモをおいしく焼くカギは、プレートが握っている。表面に不規則な凹凸が付けられているのが特徴で、標準的な大きさのサツマイモが2本セットできる。サツマイモだけでなく、トウモロコシなど他の野菜も焼くことができる。
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