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ちょっとした工夫で“ホクホク”! 家庭用「焼き芋メーカー」の開発秘話あの会社のこの商品(3/6 ページ)

特定の料理づくりに特化した調理家電は便利な半面、汎用性に乏しく、買っても次第に使われなくなる恐れがある。しかし、工夫すれば日常使いできる汎用性を持たせることができ、ヒットにつなげることが可能だ。そのことを示したのがドウシシャの「焼き芋メーカー Bake Free」である。

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 プレートの不規則な凹凸は、サツマイモの皮を焦げ付きにくくするために設けられた。「凹凸のないプレートもつくってみたのですが、これだと皮が焦げ付いてしまいました」と榑林氏。しかし、凹凸を付けることで皮の焦げ付きが防げるようになったほか、焦げ付かないことにより途中でサツマイモをひっくり返したりする手間が省け、スイッチを入れたら後はほったらかしておくことができるようになった。単純だが、手間をかけることなく焼き芋をつくる上では極めて重要な工夫だった。


焼き芋用プレート。不規則な凹凸が皮の焦げ付きを防止する

焼き芋用プレートとセットになっている平面プレート。ホットサンドなどをつくることができる

 ただ、上下で包み込むようにして焼くこともあり、一般的なホットプレートよりしっかりプレートを固定できるようにしておくだけでなく、安全性と使い勝手が両立できるよう、最適な力で外せるようにしておかなければならなかった。

 そこで焼き芋メーカーでは、プレートは本体に押し込んで固定するようにした。「カチャッ」と音がすれば固定が完了し、ボタンを押せば外せる。「上のプレートを外そうとしてボタンを押した時に勢いよく外れてしまうと、指をはさんでケガをしてしまいかねません。逆にガチッと固定しすぎてしまい、ボタンを押してもプレートが浮き上がらなければ、外しにくいものになってしまいます。このあたりのさじ加減を調整するのがやや面倒でした」と榑林氏は話す。


ネジの左横にあるボタンを押せば、プレートは簡単に外れる

 また、40分という焼き時間は、焼きすぎることがない最適な加減で焼ける時間だとのこと。「長すぎる」と思う人もいるかもしれないが、榑林氏によれば、トースターで焼くと90分近くかかることもあるという。

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