営業から名刺交換が殺到するのはどんな人? データで分析:Sansanが名刺管理サービス活用(1/2 ページ)
営業担当と名刺交換をよくするのはどんな人か。Sansanが名刺管理サービスのデータから分析。ちょっと意外な結果が。
日々、取引先開拓のためいろんな人と会う営業担当者。どんな人と会えば商談がうまくいくのか、頭を悩ませるところだ。個人向け名刺管理アプリ「Eight」を運営するSansan(東京都渋谷区)が、アプリ上にある膨大な名刺データを匿名化した上で分析したところ、不動産や建設業界の社員ほど他社の営業から名刺をもらう傾向が強いことが分かった。
2017年10月〜18年9月の間にEightのユーザー約7万人が登録した名刺データについて、匿名化したうえで利用許諾の範囲内で分析した。規模の小さい会社では決裁権のある人に社外の営業との面会が集中する傾向があるため、対象は東証一部上場企業の社員に限定した。営業担当者は同じ営業職と名刺を交換する頻度が高いとみられるため、営業以外の部署のユーザーのみを調査した。また、名刺交換枚数が年間50枚未満のユーザーは除外した。
不動産や建設業界の社員に集中?
まず、ユーザーが持っている名刺のうち「他社の営業担当者と交換した割合」を、ユーザーの所属する業界別に分析した。営業と交換した割合が最も高かったのは不動産で23.7%。2位は23.4%で建設、3位は22.1%で小売りとなった。
Sansanのデータ分析部門の担当者は「上位の2業界は現在、業績が好調な傾向にある。不動産であれば土地や建物の取引、建設業界には原材料を供給する企業が営業を積極的にかけているのでは」とみる。
一方、最下位となったのは情報通信で14.3%。医薬品(14.5%)、金融(15.3%)も振るわなかった。ただ、不動産に比べITをはじめこれらの業界の景気が極端に悪い訳ではないようにみえる。Sansanの担当者は「こうした業界は既に営業の販路が固定化されていて名刺交換が発生しなかったり、ネット上のやりとりのみで名刺交換せず取引しているケースも多いのではないか」と分析する。
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