医療系職種で残業時間が少ない企業は? 転職サイト「キャリコネ」などを運営するグローバルウェイがまとめた結果、1位は保険調剤薬局を展開しているアインファーマシーズで月4.4時間だった。「(月間の)残業時間が15時間を超えると、責任者が本社への報告を求められるため、店舗内でやりくりして、残業を減らすようにしている」という。
社員からは「全国的に見ても残業が多い地域の配属だが、1年間で最も多い時は月26時間程度、少ないときは5時間以内」「月に何度か残業はあったが、残業代がしっかり出るので、モチベーションは保てたと思う」などの声が寄せられた。
2位はスギ薬局(18.5時間)。「サービス残業はない。薬剤師が複数いる店舗では比較的時間は調整しやすいと思う」「シフト作成段階での確定残業が続いていたが、最近は解消傾向にある」という。
3位はニチイ学館(20.4時間)。「施設の営業形態で出勤時間が変更できる。仕事が終われば早く帰ることもできる」との声があった一方、「通常は勤務時間も残業時間も問題なかった。ただ、レセプト(診療報酬明細書)の提出時期になると残業はどうしても出てくる」との意見も出た。
4位は日清医療食品(22.7時間)。ただ社員からは「給与が低いので一人暮らしの人は自ら残業を希望する人も多かった」「シフト制であり、休みを平日にとれるところがよい。シフト調整がうまくいかないと、連勤になる」との意見もあった。
5位はソラスト(24.8時間)。「勤務場所は相談して自分に合った場所を探してくれる。場所によっては土日祝が休みの所もあれば土曜出勤の場所もある。勤務場所にもよるが医療事務にはレセプトの業務があるので1日〜10日前後は残業する人が多い」という。
また、「(残業は)委託先の病院による。委託先の病院の就業時間に準じているので、その病院が平日・午前しか診療していなければ割と楽だが、夜間診療を行っている病院が委託先だったりすると、拘束時間が一気に跳ね上がると思う」との声もあった。
強い責任感と高い専門性が求められる医療系職種。医師や看護師、介護・ケア関連職、薬剤師、医療事務など幅広い職種があり、国家資格取得必須のケースが多いのも特徴だ。日々進化する技術や制度に対応できる知識・スキルも求められる。
調査は、『日経業界地図 2018年版』(日本経済新聞出版社)を対象として、14年4月1日〜18年3月31日に、「キャリコネ」に職種「医療系」のユーザーから給与・残業情報が10件以上寄せられた企業をランキング化した。
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