金融事業に本腰のKDDI、スマホ決済のキャリアフリー化・カブコム出資など発表:「スマホ中心」がキーワード(2/2 ページ)
KDDIがオンライン金融ビジネスを強化する取り組み「スマートマネー構想」を発表。「au WALLETアプリ」の用途を広げ、預金、送金、決済、ローン、投資、保険の契約などにも対応する。実現に向け、決済サービスのキャリアフリー化と、カブドットコム証券への出資などを行う。
中間持ち株会社「auフィナンシャルホールディングス」設立
構想の実現に向け、4月には三菱UFJ銀行と折半出資していたネット銀行、じぶん銀行の持ち株比率を63.8%に引き上げて連結子会社化する。
Web専業の証券会社、カブドットコム証券へのTOB(株式公開買い付け)による出資も行う。買い付け期間は4月下旬から30営業日で、価格は1株当たり559円(計約876億円)を予定する。親会社の三菱UFJ証券ホールディングスもTOBに一部応じるため、出資比率は49.0%となる。
多岐にわたる金融事業を統括するため、中間持ち株会社「auフィナンシャルホールディングス」を4月1日付で設立。じぶん銀行とカブドットコム証券のほか、金融子会社のKDDIフィナンシャルサービス、ウェブマネーなど計6社を傘下に迎える。
社名もリブランド
“auブランド”としての統一感をアピールするため、傘下の6社は19年度内に「au」を冠した社名に変更。じぶん銀行はauじぶん銀行、カブドットコム証券はauカブコム証券、KDDIフィナンシャルサービスはauフィナンシャルサービス、ウェブマネーはau PAY――などに刷新する。
高橋社長は「(中間持ち株会社の設立によって)われわれの本気度をお見せしたい」とし、「顧客の生涯をサポートすることでエンゲージメントを高め、金融を中心に据えた形で通信とライフデザイン(金融・決済などの非通信事業)を融合したい」と語った。
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