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ビールの味が変わる? 「プレモル」が注力する“体験”戦略“泡”で業界底上げ目指す(3/3 ページ)

ビール市場の縮小が続く中、サントリー「ザ・プレミアム・モルツ」は足元の販売が堅調だ。ビールの「泡」のおいしさを体験する機会を増やす活動に注力している。「業界全体の活性化につなげたい」と話す山田賢治社長に戦略を聞いた。

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――業務用の活動もさらに拡大していくそうですね。

 2月に全国1万5000店で実施した「神泡体感フェア」は、電動式サーバーやタンブラーなどが当たるキャンペーンでしたが、想定の10倍ほどとなる70万件の応募がありました。業務用も勢いを感じています。

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「泡アート」の専用機械

 神泡品質提供店は3万9000店に拡大を目指します。また、専用の機械を使って、画像やメッセージをビールの泡の上にプリントできる「泡アート」を500店で実施する計画です。SNSなどで楽しんでもらうための仕掛けです。2月9日に東京・八重洲にオープンした旗艦店「神泡BAR」では、泡だけのビール「神泡ミルコ」を提供しており、話題にしていただいています。

「体験」を重視する理由

――「体験」を重視した施策が目立ちますが、どのような狙いなのでしょうか。

 若い人には「ビールは苦いから嫌い」という声も多いですが、注ぎ方だけでも味は変わり、おいしく感じるように注げば苦さも感じません。これまでメーカーもあまり啓蒙してこなかったように思いますが、「ビールって本当はこんな味なんだ」と分かってもらいたい。結局、本当にそれを実感してもらうためには、飲んでもらうしかないのです。一番いい状態のビールを1人でも多くの人に体感してもらうことが、ビール市場の活性化につながると信じています。

――プレモルブランドの今後の課題について。

 発売から15年がたち、プレミアムビールとして認知していただいています。そのため、「プレモルはハレの日だけ。月1回、年1回だけ」という声も多いです。非常にありがたい声なのですが、やはり飲用機会をもっと増やしていくことが課題だと思っています。「神泡で飲んだら他のビールに戻れない」とまで感じていただきたい。自信を持って取り組んでいきます。

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