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昭和生まれの「ランチパック」が平成になってから“大化け”した理由:開発体制もユニーク(2/4 ページ)
山崎製パンのランチパックは昭和に生まれた。当初は単なる菓子パンのラインアップの1つにすぎなかったが、平成になって大化けした理由とは?
平成になってからランチパックを強化
84年、ランチパックは食パンを手軽に食べてもらいたいとの思いから開発された。あくまで、菓子パンのラインアップの1つにすぎなかった。
ランチパックが“強化商品”に昇格したのは06年頃だ。女性の社会進出が進み、食事をとるシーンも多様化してきた。そんな時代のニーズに対応するのに、持ち運びがしやすくて、気軽に食べられるランチパックはぴったりの商品だったのだ。
強化の一環として、デザインを統一することになった。現在は基本的なパッケージのデザインは統一されているが、それまでのデザインは“自由度”が高かった。例えば、「LUNCHPACK」という英語のロゴのほうが目立ったり、キャラクターの「ランチちゃん」と「パックくん」が登場しなかったりする商品もあった。
デザインの統一だけでなく、商品単体のテレビCMを流すなど、販促にも力を入れた。山崎製パンは「春のパン祭り」を実施する際には、さまざまなパンを販促の対象にしているが、ランチパックだけのキャンペーンをするのは同社にとって珍しいことだった。
こういった販促を実施した結果、ランチパックの売り上げは06〜12年にかけて急激に伸びていった。あまりにも売れすぎて、出荷が追い付かないこともあったという。12年以降は売り上げは横ばいの状況が続いている。コンビニなどがさまざまなプライベートブランド(PB)のパンを開発しているなか、かなり健闘しているといえるだろう。
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