ネットに接続できなくても、カシオの電子辞書が売れている秘密:水曜インタビュー劇場(客の声公演)(6/6 ページ)
国内の電子辞書は苦戦しているのに、長年にわたって売れ続けている商品がある。カシオ計算機のエクスワードだ。スマホがあれば英単語などの意味を調べることができるのに、なぜカシオの電子辞書は売れているのか。その秘密を聞いたところ……。
電子辞書には電子辞書の良さ
土肥: いまのモデルを見ても、ネットにつながるモノはないですよね。お客さんから「ネットにつなげるようにしてよ〜」といった声はないですか?
上田: そうした声はたくさんいただいていますが、現時点でネットにつなげる予定はありません。電子辞書を使ってネットを見ることができるようになると、勉強以外のことも目に入ってきますよね。そうなると、多くの先生は拒否反応を示される。ただ、閲覧に制限をかけるなどして、学習意欲につながるような形であれば、受け入れてくれるかもしれません。
土肥: かつて「辞書は紙でひかなければいけない」という常識があったように、いまはまだ「電子辞書はネットにつなげてはいけない」という考えが根強そうで。ただ、環境が整えば、ネットにつながるモデルも登場しそうですね。
上田: スマホにはスマホの良さがあって、電子辞書には電子辞書の良さがあると思うんです。そうした中で、私たちができることは何か。お客さんの声を聞いて、改良を重ねること。電子辞書の強みを生かしながら、進化を続けることができればなあと。
(終わり)
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