「からあげクンBAR」に行ってみた 独自の世界観と創作レシピをビールと一緒に味わう:期間限定オープン(1/3 ページ)
4月15日から5月6日まで、「からあげクンBAR(バル)」がオープン。限定メニューをビールと一緒に味わえる。誕生してから33周年を迎えたからあげクンの新戦略とは?
ローソンは4月15日から5月6日までの22日間、東急百貨店本店(東京都渋谷区)の屋上に「からあげクンBAR(バル)」をオープンする。からあげクンが昭和に誕生してから33年目を迎えたことを祝うイベントでもある。
からあげクンBARでは、ここでしか食べられない商品を提供する。例えば、平成に発売された「のり塩味」「コーンポタージュ味」のからあげクン(復刻版)と5月に発売される新商品2種がセットになった「平成×令和セット」や、「からあげクンとアンチョビキャベツ」といった創作レシピなどがある。
からあげクンの利用シーンを増やしたい
からあげクンBARをオープンした狙いはどこにあるのだろうか。担当者は「からあげクンは(お客の)スナックニーズには対応できている。次は、家庭用や夜のニーズを狙う」と説明する。
からあげクンの主要顧客は30〜40代の女性だ。中学校や高校の部活帰りにローソンに立ち寄り、小腹を満たすために購入してきた。子どものときからからあげクンになじんできたため、現在もちょっとおなかがすいたときに気軽に購入しているのだが、ローソンでは利用シーンを広めたいと考えていた。
そこで、からあげクンBARで「からあげクン カレー」「からあげクン ピザ」「からあげクン 甘酢がけ」といったメニューを提供することで、夕食のおかずとしても使えることをアピールしようとしている。
もう一つの狙いは、ファン層の拡大だ。からあげクンには熱心なファンが存在する。例えば、過去に発売したからあげクン数十種類が食べ放題になるイベントには、熱心なファンが押し寄せ、商品に関するクイズなどで大いににぎわうという。からあげクンはローソンの売り上げ上位に常に食い込む超ヒット商品だが、新しいファンを獲得し続けなければ、そのうち廃れてしまうかもしれない。夕食でからあげクンを食べた子どもを、ファンとして育成したいと考えている。
屋上をイベントスペースとして提供する東急百貨店にもメリットがある。百貨店は主要顧客がどんどん高齢化しており、顧客の年齢層を広げたいと考えている。からあげクンBARに足を運ぶであろう若い層が店舗に立ち寄るきっかけをつくろうとしているのだ。
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