「令和駅」は誕生するのか? 「高輪ゲートウェイ駅」を改名したい:杉山淳一の週刊鉄道経済(2/5 ページ)
GWの大型連休に関連して、旅行業界が盛り上がっている。そんな中で筆者が注目しているのは、新元号の始まりを特別列車の車内で祝うツアーである。中でも近畿日本鉄道の「元号をつなぐ貸し切り列車の旅」は豪華で……。
車掌さんのコメントに注目
東武鉄道も南栗橋〜鬼怒川温泉間で夜行列車「ありがとう平成・こんにちは令和号」を実施する。SL大樹に使われている客車3両をディーゼル機関車で走らせる。客車のうち1両はグリーン車並みの座席を使用した「ドリームカー」だ。平成最後の夜行急行列車として、青森〜札幌間を走った「はまなす」を再現していて懐かしい。
東武鉄道はSL大樹の機関車が検査や修理の際に、DL大樹を運行しており、ときどき区間を延長して南栗橋発のツアーを実施している。今回はその「ロングランDL大樹」として初の夜行列車だ。南栗橋駅を23時55分に発車。5分後に令和時代を迎え、5時に鬼怒川温泉着。5月1日は下今市駅で「SLファンフェスタ」も実施される。
京成電鉄は23時ちょうどに上野駅を発車する定期列車「イブニングライナー83号」を、4月30日に限って「平成→令和 記念イブニングライナー」としてヘッドマークを掲げて運行する。京成成田駅到着2分前に0時を迎える。車内で乗車記念カードと令和をデザインしたペットボトルのお茶をプレゼントするという。
京成電鉄が5月1日に運行する「令和号」も注目だ。スカイライナーの車両を使い、京成上野駅9時2分発、東成田駅10時11分着。東成田駅は当初、成田空港駅として開業した。「令和号」の到着後は、旧成田空港駅の往時をしのばせる施設を見学する。
0時を越えて走るといえば、大都市圏の最終列車なども0時を越える。車内放送の自動化が進んでいるけれども、車掌さんがなにか気の利いたことを放送してくれるかもしれない。
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