製造業の「調達」を変えたサービスが、3000社以上から注目されているワケ:水曜インタビュー劇場(課題公演)(5/5 ページ)
世の中にはさまざまな課題があるが、製造業の調達に目をつけて、売り上げを伸ばしている企業がある。2017年11月に創業した「キャディ」だ。受発注プラットフォームをローンチしたところ、利用者は右肩上がり。どんなサービスかというと……。
ライバルは町工場
土肥: 受発注プラットフォームは日本初だということですが、ライバルはどこになるのですか?
加藤: 町工場です。
土肥: 仕事を受注できるかどうか分からない見積もり作業に追われるのではなくて、CADDiを使ってくださいなと?
加藤: CADDiに完全リプレイス(置き換える)という意味ではなく、町工場にリバランス(バランスを再調整)していただければなあと思っています。
土肥: リバランス? どういう意味でしょうか?
加藤: 例えば、ある町工場は100製品を手掛けている。ただ、そのうちの80製品は得意ではないので、それが原因で赤字になっている。こうしたケースの場合、CADDiを使うことによって、どうなるのか。これまで苦手としていた80製品は他社が行うことになって、この会社が得意とする仕事に専念できるようになります。
結果、売り上げは伸びるかもしれませんし、そのままかもしれませんし、下がるかもしれません。ただ、下がることはあっても、利益率は改善されるはず。というわけで、ライバルは町工場かもしれませんが、最終的にはパートナーになることができればなあと。
土肥: 現在は板金加工を手掛けていますが、今後は違う領域にも広げる予定はありますか?
加藤: 5月下旬に、切削加工品の受発注プラットフォームがスタートしました。ビジネスモデルは板金加工と同じですね。
土肥: 次はこの課題を解決して、その次はこの課題を解決して……と考えると、数年後にはどんな会社になっていたいですか?
加藤: アジアのトップ町工場は、どのくらいの売り上げがあるのか。約300億円なので、当社も21年9月にその数字を達成したいですね。
(終わり)
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