日本発の“AIブレスト”は、世界の「ムダな会議」を変えるか:世界を読み解くニュース・サロン(2/4 ページ)
日本だけでなく、世界の企業で「無駄な会議」が指摘されている。そんな重苦しい会議シーンを一変させるかもしれないサービスを日本企業が開発した。AIを活用した「ブレストサービス」とは、どのような技術なのか。
“苦行”のアイデア出しをAIが支援
AIブレストスパークは、AI技術によって「アイデアのもと」を量産し、企画・開発などのアイデア捻出をサポートする発想支援クラウドサービスだ。
大手システムインテグレーターであるTISが、大手広告代理店の博報堂と組んで開発した。このAIマシンは、企画に悩む全てのビジネスパーソンを支え、企画会議などのインフラとなることを目指しているという。
実は、日本のビジネスパーソンは、アイデアを出したり企画を作ったりするのにかなり苦労している実態がある。企画職の社会人を対象にした調査によれば、「働き方改革により労働時間が減少する一方で、アイデア出しの効率化は難しく、勤務中のアイデア出しの時間が確保しづらくなっており、その結果、企画職の方の4割以上が、勤務時間外に一人で考える『一人ブレスト問題』が発生している」という。また「休日に一人でアイデアを考えていると答えた人は企画職全体の8割以上」になっている。
さらに調査結果では、次のような声も上がっている。「日々のアイデア出し業務ではイノベーティブなアイデアを求められることが増えた」「アイデアの発想方法は誰も教えてくれない」「すぐ煮詰まる」「終わりがみえない」「永遠に続く時間のよう」――。こう見ると、企画出しを苦行のように感じている人たちもいるということだ。 会議や企画出しでかなり不健全な状態がはびこっており、ビジネスパーソンたちを精神的に追い詰めていることが分かる。
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