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券売機を置かないすき家が「レジ待ち0秒」に どんな仕掛け?:スマホを活用
すき家は券売機を導入していない。そのためランチタイムにはレジ待ちのイライラという問題が発生していた。レジ待ち0秒を実現するサービスとは?
すき家は7月5日から、一部を除く全国の店舗でレジ待ちが0秒になる「モバイルオーダー」サービスを開始した。
手順はこうだ。まず、すき家公式アプリを事前にスマートフォンにダウンロードする。次に、アプリ内に表示された商品を選び、テーブル上にあるQRコードをスマホで読み取ると注文と会計が完了する。食事後には、レジに並ぶことなく店を出られる。1度注文した商品をアプリ内で「お気に入り登録」すると、次回から簡単に注文が可能となる。アプリ内の会計画面には、LINEやモバイルメールで配信している電子クーポンなどから、一番お得なものを適用する機能を搭載している。
同じ牛丼チェーンである松屋はほぼ全店で券売機を導入しており、「食事をした後にササっと店を出られるのがいい」と評価するお客もいる。一方、すき家はメインの顧客がロードサイドの店舗を訪れるファミリー層だ。追加オーダーをとりやすくしたり、家族でメニュー表を見る楽しみを提供する観点から、券売機を導入していない。そのため、ランチタイムにはお客がレジに行列をつくり、従業員が対応しなければならなかった。このサービスが普及すれば、従業員がレジ業務から解放され、迅速に商品を提供できるようになる。
すき家は現在、従業員の負担軽減のためセミセルフレジの導入を進めている。セミセルフレジと今回のサービスが普及すれば、レジ待ちのイライラがより軽減されそうだ。
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