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「管理ゼロで成果なんか上がるわけがない!」と信じ切っている人へ自由に働く組織に帰るための3つのステップ(1/3 ページ)

働き方の常識を疑った結果、見えてきたものとは?

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この記事は、ソニックガーデン(SonicGarden)の代表 倉貫義人氏の著書「管理ゼロで成果はあがる〜『見直す・なくす・やめる』で組織を変えよう」より転載、編集しています。


はじめに

  • 「しっかりと管理するほど生産性が下がってきたように感じる」
  • 「管理したいわけじゃないけど、生産性の上げ方が分からない」

 こんな悩みを抱えたことはありませんか? 同じ悩みを私も抱えていました。

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 私たちソニックガーデンは、2011年に創業したシステム開発をおこなっている企業です。社員数は35人(2018年8月)で、そのほとんどがプログラミングで仕事をするエンジニア集団です。これだけ書くと、どこにでもあるような企業と違いはありませんが、ほかの会社にはない特徴がいくつもあります。

 まず、私たちの会社には、本社オフィスがありません。社員の半数以上が地方に住んでおり、在宅勤務で仕事をしています。社員がいる場所は、15都道府県にもまたがります。スノーボードが好きで夫婦で長野に移住した社員もいれば、海外を旅しながら仕事をしている社員もいます。

 そんなふうに全員が離れた場所にいますが、気軽に相談しあって助け合ったり、ときには雑談をしたりしながら、チームワークを大事にして働いています。ともすれば個人事業主の集まりのようなイメージをされるかもしれませんが、全員がフルタイムの社員であり、新卒も採用しているし、教育に投資もする、れっきとした会社です。

  • 「でも、オフィスに出社しなくて、いったいどうやって管理しているのか?」

 そう思うかもしれませんね。じつは、私たちの会社には管理職が1人もいません。そもそも部署もないし、指示命令する上司もいません。社員全員が自律的に考え、自主的に働く組織なのです。

 上司がいないので、決裁はありません。誰でも経費は事前の承認なく使えて、休暇だって取り放題。評価制度さえなくて、基本的に給与は一律で、賞与は山分け。だから、売上目標やノルマといったものもありません。もちろん、残業や休日出勤などはほとんどありません。

 それでも、創業以来ずっと増収し続けて成長してきました。5人で始めた会社が、7年で35人になって、多くのお客さまに喜んでもらって支えてもらっています。

 その働き方と成果が評価されて、2018年には日本における「働きがいのある会社ランキング」(意識調査機関Great Place to Workが実施)の小規模部門で5位のベストカンパニーで入賞、「第3回ホワイト企業アワード」(日本次世代企業普及機構が選出)でもイクボス部門に入賞しました。

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