沖縄初進出のセブンに立ちはだかる「沖縄ファミマ」という強敵:地元密着が強み(1/2 ページ)
セブンが7月11日に沖縄県に初出店する。沖縄県ではファミマとローソンの2強体制となっている。沖縄市場を攻略するセブンの前に強敵「沖縄ファミマ」が立ちはだかる。
セブン‐イレブン・ジャパンは7月11日から、全国のセブン‐イレブン2万973店(2019年6月末時点)で「沖縄フェア」を開催する。このフェアは、沖縄県産の原材料を使用した商品や、沖縄県になじみのある商品を発売するもので、2年前から実施している。7月11日にセブンが沖縄県に初出店することをすることを踏まえ、沖縄フェア史上最多のアイテム数を用意する。
沖縄県のコンビニ市場はファミリーマートとローソンの2強体制になっている。今回、セブンが進出することで競争が激化することは容易に想像できる。中でも、地元密着で成長してきたファミマは強敵になりそうだ。
セブンの並々ならぬ“やる気”
フェアの内容はどのようになっているのだろうか。対象商品はおむすびから炭酸飲料まで多岐にわたる。例えば、沖縄県を除く全国で発売する商品には、「もち麦タコライスおむすび」(135円、税込み、以下同)がある。これは、沖縄で定番となっているタコライスをイメージした商品で、サルサソースには、フレッシュトマトとホットソースを使用している。コクのある味付けが特徴的だという。その他、「厳選米むすび沖縄風豚みそ」(124円)、「ねぎ塩豚カルビ 果汁ソース別添」(429円)、「豚角煮チャーハン」(550円)などをそろえた。
沖縄県でも発売するのは、「オリオンドラフト 限定デザイン」(350ミリリットルで221円)、「明治 果汁グミ シークワーサー」(142円)、「辛さ7倍カラムーチョ ホットチリ味 島唐辛子」(160円)などがある。
こういった商品ラインアップからは、セブンの並々ならぬやる気が感じられる。さらに、セブンのプライベートブランド(PB)である「セブンプレミアム」は、その商品力の高さが評価されているため、競合にとっては脅威となるだろう。
関連記事
- 苦戦していた「沖縄ファミマ」が稼ぎまくるようになった経緯が面白い
沖縄にあるファミマの全店平均日商は全国平均より高い。なぜ沖縄のファミマの稼ぐ力は高いのか。地元に密着した独自の商品開発力やマーケティング施策に迫る。 - 「なぜ売れるか分からない」 ドンキ化したファミマの人気商品に幹部が困惑
ドン・キホーテのノウハウを取り入れた共同実験店が6月にオープンした。店舗の売れ筋商品を分析したところ、ある商品が上位に食い込んだ。ファミマの幹部は「なぜ売れるのか分からない」と原因を分析しきれていない。 - ヘビーユーザーが多くてブランド力が高いのはセブン? ファミマ? ローソン?
コンビニ業界は3強体制に突入した。大手3社でヘビーユーザーが多くてブランド力が最も高いのはどこか? 調査結果から読み解いていく。 - コンビニ悩ます「後ろから取る客」の存在 値引きだけでは限界が
新しい商品を買うために棚の後ろから取るお客がいる。悪気はないのだが、食品ロスを生む原因の1つになっている。ローソンの新しい食品ロス対策は成果を出せるだろうか。 - ドンキHDが社名変更 なぜ「ドンキ」の名を捨てるのか
ドンキホーテホールディングスが社名を2019年2月1日に変更する方針を示した。新しい社名はパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス。どうして「ドンキ」の名前を捨てたのか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.