サイゼリヤ「真イカのパプリカソース」が消滅 メニュー戦略への影響を探る:新旧メニューを読み解く(1/2 ページ)
サイゼリヤで親しまれてきた「真イカのパプリカソース」が販売終了となった。新しいメニュー表にはいくつかの変化がみられた。“エース”が抜けた穴を埋められるか。
サイゼリヤは7月10日、前菜やおつまみとして親しまれてきた「真イカのパプリカソース」(199円、税込、以下同)の販売を終了した。同日、新しくなったサイゼリヤのメニューを検証したところ、いくつか大きな変化が見られた。新メニューは顧客の心をつかめるのか。
真イカのパプリカソースが販売終了となった理由について、同社の広報担当者は「漁獲高が激減したため、当社が使用していた高品質な冷凍イカを安定的に調達することが難しくなった。社内で検討を重ねた末、原料品質を下げてまで同じ商品を販売すべきでないと判断した」と説明した。なお、筆者は「販売終了する真イカは他のメニューにも使われているのか?」とも質問したが、この点について回答はなかった。
新旧メニューの違いは?
それでは、新メニューで特筆すべき点はどこにあるのだろうか。改定前と改定後のグランドメニューを見比べてみた。
まず、サラダのページを開くと「サイゼリヤのサラダが彩り豊かにリニューアル!!」という大きな文字が目に飛び込んでくる。レギュラーサイズよりボリュームがある「Lサイズ」が登場したことをアピールしている。例えば、「わかめとオクラのサラダ」(レギュラーサイズ)は349円だが、Lサイズになると499円になる。ボリュームが1.5倍になるので、その分お得になるようだ。さらに、旧メニューにはイカと小エビがのった「シーフードサラダ」があったのだが、新メニューにはイカの姿が見当たらない。サラダに使われていたイカは、真イカのパプリカソースと同じだったのだろうか。
ピザはどうだろうか。旧メニューにあった「やわらかイカとアンチョビのピザ」(499円)が消滅し、新メニューでは「アンチョビのピザ(ルーコラ葉入り)」(399円)が登場している。
イカが消えていないメニューもある。例えば、新旧メニューの「シーフードパエリア」の写真を見ると、どちらにもイカがある。また、「イカの墨入りスパゲッティ」も健在だ。ただし、これらの商品に使われているイカが、真イカのパプリカソースと同じものなのかどうかは、現時点では分からない。
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