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くら寿司が新作“高級”バーガー発表 強気に値上げしたワケ:270円から421円へ(2/2 ページ)
くら寿司が新作のハンバーガーを発表した。チーズや具材を改良して、高品質路線に走った。発売当初は270円だったのに、421円へと強気の値上げをしたワケとは?
強気に値上げをした理由
それにしても、デフレマインドが強まっているこのご時世にどうしてくら寿司は強気の価格設定をしたのだろうか。
くら寿司を運営するくらコーポレーションの田中信副社長は「より高品質のものを提供するため」と説明した。価格がアップしたのは、チーズや具材を改良させたからだという。
高品質路線に走った理由の1つは、年配のお客から「おいしいハンバーガーを食べたい」という声が高まったからだという。「鉄分が摂取できる」というポイントを強調したのは、女性客を狙うという意味もあるが、高齢者へのアピールにもなると判断したからだとか。
くら寿司では、店舗運営に新しいテクノロジーを取り込み、お客の利便性をどんどん高めようとしている。一方で、年配のお客からは「新しい機能の使い方が分からない」といった声も出ていたという。同社は働き方改革を進めることで、社員が接客に振り分ける時間をねん出し、丁寧に新機能の使い方などを説明しようとしている。
回転寿司チェーンは、高齢化が進展するに従って、年配のお客への対応がより求められるようになっている。くら寿司の新作“高級”バーガーが生まれた背景には、同社の高齢者向け施策の強化という方針も関係していそうだ。
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