東京の地下鉄、なぜ乗り換えが「つらい」のか:歩く、歩く(1/4 ページ)
東京の地下鉄に乗っていると、「乗り換えが大変だなあ」と感じることがある。新宿や渋谷といったターミナル駅だけでなく、乗り換えが面倒な駅がある。例えば……。
東京の地下鉄に乗っていると、乗り換えが可能だとされている駅でも、意外と乗り換えが大変だという経験をお持ちの方が多いのではないだろうか。筆者は、多くの駅を利用している関係上、新宿や渋谷といった大きなターミナルではなくても、乗り換えが面倒な駅があることを知っていて、路線検索でそういった駅が登場するたびに、「はてどうしたものか……」と考えることがよくある。
今回はそんな駅を中心に、乗換駅とされていても実際には大変な駅があることを紹介したい。
同じ都営地下鉄であっても
ある日、用事があって、浅草から東武特急に乗ることになった。自宅の最寄り駅である京王線調布から、浅草にはどうやって行くかを考えながら検索すると、都営新宿線の馬喰横山で降り、都営浅草線の東日本橋で乗り換えるというルートが出てきた。
実際に行ってみると、検索では3分間の歩行時間を指定されていたものの、もっと時間がかかったように思えた。ホームに降りたときから考えると、5分から10分は歩いたのではという記憶がある。
地図で見ると、馬喰横山と東日本橋はV字型の構造となっており、その間を地下通路が通っている。馬喰横山は地下の深い位置にあり、東日本橋は浅い位置にあるため、3層移動しなければならない。このことが、「時間がかかる」「遠い」という印象を与えるには十分だった。
もちろん、都営浅草線が最古の都営地下鉄であり、それに比べて都営新宿線は比較的新しいということもある。しかし、この深さには驚かされるものがあった。
改札から出てまた改札に入るのと、電車から降りてまた電車に乗るのとでは、時間の感じ方が異なるかもしれないが、それでも長大な地下通路には、「えっ?」という驚きを感じるしかなかったことは事実である。
なお、都営浅草線に乗って浅草で降りたあと、東武特急に乗るまでもまた、結構な距離を歩いたこともつけ加えておく。
関連記事
- 売上5倍! 経営難に陥っていたキャンプ場を、どうやって再生させたのか
キャンプ場が盛り上がっている。現在は「第二次ブーム」でたくさんのお客が詰めかけているが、その一方で経営が苦しいところも少なくない。そんな中で、赤字に陥っていたキャンプ場を再生した会社がある。どうやって再生させたのか、会社の専務取締役に話を聞いたところ……。 - 「複々線」にできない混雑路線は、乗客をどうやってさばくのか
混雑を緩和させるために、首都圏の鉄道会社はさまざまな取り組みを行っている。そのひとつに「複々線化」がある。その一方で、複々線化を実現できない混雑路線もある。そうしたところは、多くの乗客をどうやってさばいているのか。 - なぜ「プリウス」はボコボコに叩かれるのか 「暴走老人」のアイコンになる日
またしても、「暴走老人」による犠牲者が出てしまった。二度とこのような悲劇が起きないことを願うばかりだが、筆者の窪田氏は違うことに注目している。「プリウスバッシング」だ。どういう意味かというと……。 - 首都圏の新線計画、生活者に必要なのは?
新線計画はメディアで取り上げられることが多い。「都市の国際競争力を高めるもの」として計画を進めようとしているが、生活者に必要なものなのか。首都圏の計画をみると……。 - 着工できないリニア 建設許可を出さない静岡県の「正義」
リニア中央新幹線の2027年開業を目指し、JR東海は建設工事を進めている。しかし、静岡県が「待った」をかけた形になっている。これまでの経緯や静岡県の意見書を見ると、リニアに反対しているわけではない。経済問題ではなく「環境問題」だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.