東京の地下鉄、なぜ乗り換えが「つらい」のか:歩く、歩く(2/4 ページ)
東京の地下鉄に乗っていると、「乗り換えが大変だなあ」と感じることがある。新宿や渋谷といったターミナル駅だけでなく、乗り換えが面倒な駅がある。例えば……。
とにかく歩く飯田橋
飯田橋で以前、東西線から有楽町線に乗り換えたことがある。その際には、東西線のホームから有楽町線のホームに向かうまで、ぐるぐると歩かされたように感じた。
地図を見ると、両駅は直角ではない。二等辺三角形の二辺を歩いて移動しなければならないような歩き方をした。しかもその間、神田川を渡って(あるいはくぐって)いる。
有楽町線や南北線のホームがあるので、川をはさまなくてはならないものの、川と並行して地下にホームをつくらなければならず、先にできた東西線との関係上、地下3層目にホームがある。歩き、階段を上り、エスカレーターを降り、また歩きという状況だったため、有楽町線ホームにたどりついたときには、「こんなに歩いたの?」と考えてしまった。標準乗り換え時間は5分となっているが、10分ほど歩いた記憶がある。
飯田橋には、ほかにも都営大江戸線があり、地下第6層目にある大江戸線ホームに行くには、えんえんと東西線から有楽町線まで乗り換えるために歩いたのと同じルートを歩いたあと、第4層目までエスカレーターで降り、そこで改札を通って地下深くエスカレーターを降り、トンネルの中のようなところを歩かなくてはならない。「この駅は歩くなあ」と感じることが多いのが、飯田橋駅である。
歩け歩け、赤坂見附と永田町
駅の構内図を見て思わず尻込みをしてしまうのが赤坂見附と永田町の乗り換えである。もしこの2駅をまたいで乗り換えする場合、赤坂見附から半蔵門線の永田町までは歩く気になるものの、そこから先はちょっと、という気分になる。500メートルを超えて歩かなければならない表示を見たとき、「ううむ」とうなった。標準乗り換え時間は10分となっている。
永田町だけでも、筆者は半蔵門線の永田町から有楽町線の同駅ホームを歩き、国会図書館近くの出口を利用したことがあるが、「こんなに歩くのか!」と駅に表示されている歩行距離を見て驚かされ、そして歩いて疲れた。しかも、いったん上のフロアに行き、さらにもぐって地下深くのホームを歩き、また地上に出る、という感じとなっている。ホームからホームまでは4分となっているが、地上に出るまではもっと時間がかかった。
地図を見ると、赤坂見附のホームの端と半蔵門線のホームの端が接続しており、もう一つのホームの端と有楽町線・南北線のホームの端が接続するようになっている。そのため、この駅で乗り換えるには「歩け歩け」ということになるのである。
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