“あの匂い”が漂う空間へ 工場併設「カルピス」ミュージアムに行ってきた:10月1日から一般公開(1/3 ページ)
アサヒ飲料は「カルピス」100周年事業として、群馬工場内の見学施設を10月にオープンする。カルピスの歴史や製造工程を“五感”で学べる。なぜカルピスのブランド発信に力を入れるのか。現地で施設を見学した。
1919年の誕生から100年の歴史を持つ「カルピス」。身近な飲み物として親しまれてきたが、あの白い液体がどうやって作られているか、知っているだろうか。カルピスブランドとして初の常設見学施設がオープンし、10月から一般公開される。
100周年記念事業の一環として、アサヒ飲料が群馬工場(群馬県館林市)内に新設する「カルピス みらいのミュージアム」だ。カルピスの歴史や製造工程について、五感で学ぶことができるという。
なぜ今、カルピスのブランド発信に力を入れるのか。その内容はどんなものなのか。現地で感じてきた。
カルピスの歴史はなぜ始まったか
「カルピスの出荷量はここ10年で1.5倍になっている。経済的に成長するとともに、社会的価値も高めていきたい」
ミュージアムのエントランスには、カルピスの容器の形をした、高さ4メートルの巨大オブジェが立っている。その前で、アサヒ飲料の岸上克彦社長はミュージアムへの思いを語った。操業から約50年の群馬工場とともに地域に根付き、来場者と一緒に「これからの100年」をつくりたい。そんな思いを「みらいのミュージアム」に込めているという。
ミュージアムの目玉の一つが、アニメーションを上映する「はじまりのへや」だ。カルピスの生みの親・三島海雲は、内モンゴルで飲んだ発酵乳をヒントにカルピスを開発した。アニメのストーリーでは、タイムスリップした少女の視点から、三島海雲の原体験に触れることができる。
この映像には、NHK連続テレビ小説「なつぞら」のアニメーション時代考証も担当する、アニメーション作画監督の小田部羊一氏がキャラクター原案で参加しており、本格的な仕上がりになっている。
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