2015年7月27日以前の記事
検索
ニュース

サグラダファミリアは3000円、日本のお寺は400円 日本は安い旅行先なのか?(3/4 ページ)

訪日外国人という”量”は増えているが、来日で支払った額は必ずしも増えていない。安い国ではなく、価値ある国になるためには、適切な価格設定によって売り上げ増を果たすことが重要だ。ホテル向けにAIを使って最適な料金設定を提示する空と、レベニューシェアで観光地向けのオーディオガイドを製作するON THE TRIPの例から。

Share
Tweet
LINE
Hatena
-

勘とExcelでやってきた、宿泊価格の設定

 適切な料金になっていないのは、観光施設だけではない。一見活況に見えるホテル業界でも同様だ。ホテル業界の価格設定は、大手を除き、未だにアナログな方法が主流だ。


空の松村大貴社長

 「いままでどうしていたんですか? と聞いたら、勘とExcelでやっていたようだ」と話すのは、ホテル向けにAI(人工知能)を使って最適な料金設定を提示するスタートアップ、空(東京都千代田区)の松村大貴社長だ。

 空では、周辺のホテルの価格状況を自動的に調べ、過去のデータを集めることで、そのホテルにとって最適な宿泊価格を提案する「MagicPrice」というサービスを提供している。従来の方法に比べ、「平均して5〜10%の単価アップ」(松村氏)という実績が出ているという。

 最適な単価に設定することで売り上げアップが図れるだけでなく、価格設定業務を大きく削減できることも魅力になっている。 

 旺盛な観光需要の裏側では、各都市でホテル供給が増加。結果、ホテル業界では深刻な人手不足が進行している。「最も人手が足りないといわれている業界だ。店舗を増やしたいが、人が足りない。ベッドメイキングの人材も足りない状況」だと、松村氏は言う。


空が提供する料金設定提案サービスMagicPrie

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る