えっ、ホテルの部屋にフライトシミュレーター? “機長”になれる企画が面白い:水曜インタビュー劇場(737公演)(4/5 ページ)
羽田空港第2ターミナル直結の「羽田エクセルホテル東急」に、ちょっとユニークなモノが登場した。パイロットが訓練で実際に使うものと同等の「フライトシミュレーター」だ。客室のベッドをひとつ取り除いて、なぜコックピットを設置したのか。ホテルの総支配人に話を聞いたところ……。
いろんな楽しみ方ができる
土肥: コックピットルームの中に入って、計器類やボタンなどを見てびっくりしました。「本物そっくり!」と思っていたら、パイロットの訓練で実際に使われるモノと同じだそうで。細部に渡ってこだわっているわけですが、気になることがひとつ。「オレは羽田―香港のルートを飛びたいなあ」「いやいや、ワタシはホノルルあたりを旋回したいよ」といった感じで、それぞれの要望を受け入れてくれるのでしょうか?
貴崎: はい、問題ございません。「羽田―香港」「成田―ホノルル」といったルートでも、パイロットになった気分で風景を楽しむことができます。このサービスを始める前、操縦体験は90分なので、「羽田―伊丹」がオススメかなあと思っていました。エンジンはどのようにして始動するのか、トーイングカーで引っ張ってもらうときにはどんな感じなのか、滑走路を走行するときには何をすればいいのか、飛び立つときにはどんな風景なのか、どのタイミングで車輪を格納すればいいのか、どんなときに疲れるのか、オートパイロットってどんな感じなのか(まだまだ話は続きましたが、ここらへんで終了)。こうしたことを楽しむには、「羽田―伊丹」の飛行は1時間くらいなので、ちょうどいいのかなあと思っていました。
土肥: 実際、「羽田―伊丹」ルートを飛行する人は少ない?
貴崎: そのルートに興味をもっている人は少なくて、「夜景がきれいな空港に行きたい」「離陸と着陸を繰り返し行いたい」といった声が多いですね。
土肥: その気持ちは分かります。「羽田―伊丹」ルートで60分も飛ぶとなると、変化があまりなくて退屈しそうな。
貴崎: そんなことないですよ! そこに面白さがあるんです! はっ、ちょっとマニアの意見でした(汗)。フライトシミュレーターで使われているソフトウェアも訓練と同じモノを使用しているので、細かな設定ができるんですよね。「〇〇空港の10マイル手前から」と場所を指定できたり、「横風は〇〇メートルで」と気象条件を設定できたり、「〇時〇分で」と時間を決めることもできるんですよね。
関連記事
- 売上5倍! 経営難に陥っていたキャンプ場を、どうやって再生させたのか
キャンプ場が盛り上がっている。現在は「第二次ブーム」でたくさんのお客が詰めかけているが、その一方で経営が苦しいところも少なくない。そんな中で、赤字に陥っていたキャンプ場を再生した会社がある。どうやって再生させたのか、会社の専務取締役に話を聞いたところ……。 - ちょっと前までチヤホヤされていた「いきなり!ステーキ」が、減速した理由
ブームの牽引役などとチヤホヤされていた「いきなり!ステーキ」が叩かれている。2018年12月決算は、8年ぶりに赤字。低迷の原因として、米国での閉店や類似店舗の増加などが指摘されているが、筆者の窪田氏は違う見方をしている。それは……。 - 行列ができた「ワークマンプラス」、その後どうなったのか?
カジュアルウェアの新業態「ワークマンプラス」が好調である。2018年9月にオープンしたところ、レジに行列ができて、入場制限をかけることも。日本中に旋風を巻き起こしたわけだが、その後はどうなったのか。同社に取材したところ……。 - えっ、炊飯器じゃないの? 三菱電機の高級トースターが面白い
三菱電機が高級トースターを投入する。この市場を見ると、バルミューダ、アラジン、シャープなどたくさんの商品が並んでいるが、三菱のトースターはどのような特徴があるのか? パッと見たところ、小さな炊飯器のように……。 - 「男女混合フロア」のあるカプセルホテルが、稼働率90%の理由
渋谷駅から徒歩5分ほどのところに、ちょっと変わったカプセルホテルが誕生した。その名は「The Millennials Shibuya」。カプセルホテルといえば安全性などを理由に、男女別フロアを設けるところが多いが、ここは違う。あえて「男女混合フロア」を取り入れているのだ。その狙いは……。 - 「ハイボール 1杯50円」で、どうやって儲けているのか 鶏ヤローのカラクリ
首都圏の繁華街を歩いていると、「角ハイボール 50円」と書かれた看板を目にするようになった。激安の雰囲気が漂うこの店は、どのような特徴があるのか。運営会社の社長さんに話を聞いたところ……。 - 築46年なのに、なぜ「中銀カプセルタワー」に人は集まるのか
新橋駅から徒歩5分ほどのところにある「中銀カプセルタワービル」をご存じだろうか。立方体の箱がたくさん積まれていて、丸い窓が並んでいる。1972年に建てられたこのビルが、数年前からジワジワ人気が出ているのだ。その謎に迫ったところ……。 - なぜ「スーツみたいな作業着」をつくって、しかも売れているのか
スーツのような作業着「WORK WEAR SUIT(ワークウェアスーツ)」が売れている。製造しているのはアパレルメーカーでもなく、作業着メーカーでもない。水道工事などを行っている会社がつくったわけだが、なぜこのような商品を開発したのか。その狙いを聞いたところ……。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.