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「チョコモナカジャンボ」のモナカは、なぜパリパリなのか 工場に潜入してみた水曜インタビュー劇場(鮮度公演)(2/6 ページ)

チョコモナカジャンボが売れている。18年連続で売り上げが伸びている要因のひとつに、「モナカの食感」がある。ものすごくパリパリしているわけだが、どのようにしてつくっているのか。特別に工場を取材したところ……。

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端の端までチョコをコーティング

土肥: チョコモナカジャンボを生産している工場にやって来ました。小田急電鉄江ノ島線の鶴間駅を下車して、てくてく10分ほど歩くと、「チョコモナカジャンボ」と書かれた看板がどーんと目に入ってきますよね。アイスをつくっているところなので、「凍えるような寒さなんだろうなあ」と思っていたら、それほどでもなくて、取材当日の室温は22度。あまり寒くするとアイスがカチンコチンになってしまって、暑くすると溶けてしまう。ちょうどいい室温は20〜22度くらいだそうで。

 さて、前置きはこれくらいにして、アイスをどのようにしてつくっているのか。機械音がものすごくうるさいなかで、商品がどんどん流れていますよね。


工場の外観に商品名がどーんと

藤井: チョコモナカジャンボのモナカは、なぜパリパリしているのか。アイスの中を見ると、バニラクリームが入っていますよね。バニラの水分は60%ほどあって、モナカの水分は5%ほど。水は多いほうから少ないほうに移動するので、そのままの状態にしておくと、モナカはすぐにしけてしまうんですよね。フニャフニャしないためにはどうすればいいのか。水分の移動を邪魔するために、アイスとモナカの間にチョコをコーティングしているんです。

 よーく見てください。モナカのフチの部分ギリギリまでかけていますよね。フチの外側までかけてしまうと、チョコがたれてしまって、側面が汚れてしまう。そうなってはいけないので、機械を調節して、ギリギリを狙ってふきつけているんです。


モナカのふちぎりぎりを狙って、チョコをふきつけている

土肥: ふむふむ。確かに、ギリギリまでふきつけている。ただ、チョコってねばねばしているので、その日の状態によって微妙に違ってきそうな。

藤井: そうなんです。その日の気温や湿度によって、微妙に変化するんですよね。チョコの量が多かったり、少なかったり。そうなってはいけないので、毎日、スプレーの圧力などを調整しながら、状態を見ています。

土肥: チョコを薄くふきつけていますが、アイスの水分をブロックするのであれば、もっとたくさんふきつけたほうがいいのでは?

藤井: ご指摘の通り、たくさんふきつければ、そのぶんだけモナカのパリパリ感は維持できる。ただ、そのぶんだけ味がくどくなってしまうんですよね。大事なのは、商品のバランス。パリパリを1日でも長く維持するために、チョコを多くして、味がイマイチであれば、それはそれで問題ですので、薄くコーティングしているんですよね。

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