「チョコモナカジャンボ」のモナカは、なぜパリパリなのか 工場に潜入してみた:水曜インタビュー劇場(鮮度公演)(3/6 ページ)
チョコモナカジャンボが売れている。18年連続で売り上げが伸びている要因のひとつに、「モナカの食感」がある。ものすごくパリパリしているわけだが、どのようにしてつくっているのか。特別に工場を取材したところ……。
バニラアイスを満杯にするのも難しい
土肥: チョコのコーティングについて、もう少し詳しく教えてください。モナカは18山あるので、凸凹していますよね。普通に吹き付けているだけでは、ムラが出てくるのではないでしょうか?
藤井: ムラが出てしまうと、フニャフニャしているところと、パリパリしているところができる。それではいけないので、列ごとにスプレーの圧力を変えているんですよね。まんべんなくコーティングしているように見えると思いますが、スプレーの高さはそれぞれ違う。高さや圧力などを変えることによって、チョコモナカジャンボにとって最適なところを見つけて、チョコをコーティングしています。この調整はかなり難しくて、非常に苦労するんですよね。
土肥: なるほど。次に、バニラクリームのことを教えてください。モナカの上にチョコをコーティングして、その上にバニラを充てんしている。ただ、その形をよーく見ると、凸凹していますよね。
藤井: 繰り返しになりますが、モナカは18山ある。その山の部分にもバニラが満杯になるように、凸凹しているんですよね。お客さんに「おいしいなあ」と感じてもらえるように、バニラは満杯でなければいけません。チョコをコーティングするときと同じように、バニラもたくさん充てんすると、はみ出してしまう。そうなってはいけないので、ギリギリのところを狙わなければいけないんですよね。
先ほどから「満杯」「満杯」と言っていますが、なぜ満杯にしなければいけないのか。コストのことを考えれば、少なくしたほうがいいけれど、満杯にする。その理由は、モナカのことを考えなければいけないから。モナカはパリパリしているので、少し圧力をかけると割れてしまう。そういう状態なのに、アイスの中に空洞があれば、商品を運んでいるときに、ちょっとした衝撃で割れてしまう。というわけで、この商品はバニラを満杯にしなければいけない、という事情があるんですよね。
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