「チョコモナカジャンボ」のモナカは、なぜパリパリなのか 工場に潜入してみた:水曜インタビュー劇場(鮮度公演)(4/6 ページ)
チョコモナカジャンボが売れている。18年連続で売り上げが伸びている要因のひとつに、「モナカの食感」がある。ものすごくパリパリしているわけだが、どのようにしてつくっているのか。特別に工場を取材したところ……。
重さにバラつきがでてくる理由
土肥: 次に、商品をどのように包装しているのか、教えてください。ベルトコンベヤーの上にどんどんアイスが流れてきて、どんどん袋に詰めていっていますよね。
藤井: モナカはパリパリしているので、ロボットなどが触れてしまうと、どうしても削れたり、割れたりする。そうなってはいけないので、なるべく商品に触らないように工夫しました。
よーく見ていただけますか。通常、ロボットが商品をつかんで、袋に詰めるといったケースが多いと思うのですが、チョコモナカジャンボの場合、ベルトコンベヤーの上を流れてくるスピードに合わせて、装も同じくらいのスピードで流れてくる。両者が合流するところがあって、そこでアイスはどんどん袋の中に入っていく。
土肥: 見事に詰め込まれていきますね。ただ、気になることがひとつ。同じ間隔で商品が流れくれば、袋に詰めるのはそれほど難しくないと思うのですが、30センチ離れている、次は50センチ、その次は70センチといった場合、どのように対応しているのでしょうか?
藤井: 機械にセンサーが搭載されていて、商品のスピードが変わると、袋のスピードも変わるんですよね。つまり、商品が流れてこなかったら、機械は止まる。
無事包装されると、次に品質を検査しなければいけません。商品の中に異物が入っていないかどうかをチェックするために、X線で検知しています。また、規定の重量なのかどうかも確認しています。基本的に真ん中を狙っているのですが、どうしてもブレが出てくるんです。例えば、「今日は平均よりも重い商品が多いな」となれば、クリームなどの量を調整するといった感じですね。
土肥: 先ほどバニラを満杯に入れているところを見せてもらいました。そのときに「ちょっと多めに詰めてしまったな」「あれ、少ないじゃないか」といった具合に、ぴったりの重量に調整するのは難しいということですか?
藤井: アイスのバニラって、液体を凍らしているだけではないんですよね。空気を入れている。なぜ空気を入れているのかというと、空気を入れないで液体を固めるだけだと、ガチガチになってしまうから。それだとうまくかめないかもしれないので、空気を入れてフワッとした食感を出さなければいけません。というわけで、空気の量が違ってくるだけで、重量が変わってくる。見た目は同じようにように見えても、実は重かったり、軽かったりするんですよね。このような事情があるので、最後に重さのチェックをしています。
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